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プロローグ 自業自得

 ワールドカップが終わり、時刻は四時。 このまま寝てしまっては学校に行けない。と悟った私は眠気覚ましに友人と散歩しながらこれを書きました。


 つまりこれは、脊椎反射から生まれた代物なのでまともに設定なんて考えているわけもないのです。

 もし、コレが面白かったら言ってください。 いつか続きを書きます。

 魔法陣の上に寝かされた美少女に語りかける男がいた。


 「さてさて、入れ替わりの時間だぜぇ……」


 この男の名前は、オビリオン。

 天才的な魔法使いとして名を馳せるが、たいした功績はなく、実力だけある引きこもりという不名誉な烙印を押されているのだが……

 

 「数年にわたる実験の末、今宵、実る。

 美少女との入れ替わり、トランスセクシャルの実証実験!! 俺が、この子になる!!」

 

 魔法陣に手を当てて、魔力を流し始める。


 さて、このオビリオンという男、とあることを考慮していないのだが……まぁ、良いか。


 「さぁ、始まりだ!!」


 魔力が込められた魔法陣が淡く光り出し……


 意識が手放される。


 そして、実験は成功した。



 成功したのだが……



 「これが……俺!?」


 魔法陣の近くに置いた姿見で新しい自分の姿を見る。


 麗しい女の子、うん、しっかりと可愛い。


 「俺好みの髪型にするぞー」


 髪を解き、姿見の横に置いておいたヘアゴムと櫛を手に取って髪を結いはじめた。


 サッサと手慣れた様子で髪を解いて行く。


 「なるほど、体に残された記憶は引き継がれるのか、やはり、こういう面では生活の手際が良くていいな。」


 鼻歌を歌いながら髪をいじっていると、後ろで音がした。


 「なんだ?」


 さて、前述した通り、このオビリオンは考慮するのを忘れている事項がある。


 ここまで来たアナタならお分かりになるだろうが、まぁ……


 「キャハッ!! ようやぁく、手に入れたわ。 最高の魔法使いの肉体を♩」


 先刻までオビリオンとして動いていた肉体が勝手に動き、立ち上がり、妙に女らしい声と仕草で今のオビリオンを嘲笑うように見ていた。


 「なっ……なぜ…動ける?

 体内の魔力濃度に精神が圧迫され、目は覚めぬはず……」


 「えー、ウチのカラダに入ったのにまだ気づかないのかにゃ〜? ウチ、体内の魔力濃度は特異点並みなのよ♩」


 精神は体内を廻る魔力という水の中を揺蕩う存在。もし、精神を入れ替えた先が元の体よりも魔力濃度が高ければその分の圧力の差によって低圧の中で育った脆弱な精神は圧迫され、目覚める事は出来ない。


 筈なのだが……


 「ありえないっ、この俺が魔力濃度の計測を間違えただと?」


 「しょうがないよ、ウチ、魔力濃度が高すぎて周囲の人達に煙たがれてたから、魔力濃度を抑えるワザに長けてるんだからさっ♩」


 「なっ!?」


 「驚きすぎだよ〜 まぁ、良いけどっ♩

 ウチは今からやりたい事をやるから〜」


 そう言ってオビリオンの体を手に入れた女は、体内の魔力を操作して魔法を行使する。


 「すごいねぇ、魔法の式が頭の中にいっぱいある! エッチな魔法もあるよ〜 うちに何しようとしたのかにゃ? キャハッ!! 

 まぁ、いいや、バイバーイ!!」


 「まて!! ネイム!!」


 「ーー転移っ!」


 ネイムという女はオビリオンの体で転移魔法を行使し、姿を消した。


 残されたオビリオンは立ち尽くすしか出来なかった。


 「嘘だろ……」


 オビリオンは戻る先の肉体を逃してしまった。


 「いや、どうせ肉体に帰りたくなって戻ってくる。

 気長に待とう。」


 そうやって無理やり自分を落ち着かせてオビリオンは椅子に座り、手鏡で自分の顔を見た。


 「やっぱり、可愛いな」


 オビリオンは満更でも無い。女の身体になって、なんか、満足していた。


 なんて、自分に言い聞かせるが、本当は自分の体に帰りたくてしょうがない。


 でも、それは叶わなかったと、みんな、察しがつくだろう?


 ーーー


 それは、数日後の話だ。


 「ふぁ〜」


 女の身体に慣れてきたころ、朝刊が届いていたのでそれを郵便受けから取り出し、舌に合わなくなったが習慣で飲むコーヒーとパンを嗜みながら椅子に座って持ってきた朝刊を開いて見た。


 「最近、物騒なことが多いからなぁ〜」


 数日間、世間を賑わす事件が多発していた。


 大規模な街焼き。


 近衛兵団の惨殺。


 保護森林の焼却。


 国家転覆の準備……


 「うげ、全部同一犯かよ……えっと、名前は……」


 なんか、目が霞むな。


 おかしい、おかしい名前が見える。


 「オビリオン……」


 それは、自分の名前だった。



 「オレぇ!?!? いや、俺っていうか、ネイムじゃねぇか!! はぁ!? アイツ、何して……」


 ただでさえ終わっている状況に追い打ちをかける文言が書かれている。


 「しょ、処刑……?」


 あ、おわった。


 オビリオンは急いで支度をして処刑が執行される街まで魔法を用いて転移した。


 ーーーーー


 たった数日で行われた凶行、その犯人の最期を見ようと見物人で溢れた街を無理やり突き進み、オビリオンは女の体で処刑台の目前に立った。


 そこには、今にも処刑が執行されようとしているオビリオン……の体を持ったネイムが固定されていた。


 「お前!! ふざけんな!!」


 「にゃ? あ!! ネイムちゃんじゃーん!! ごめんねぇ〜 体、死なせちゃう!!」


 振り翳される斧。


 「やめ、やめろ!!!!!」


 斧が振り下ろされ、オビリオンの首が体と……


 「あ、あへ……」


 オビリオン、改めてネイムは世界で初めて自分の死に様を自分じゃ無い体で見届けた。


 「あぁ〜 おわった〜」


 精神も壊れ申した。

 

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