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我と汝とそれ 4


 面白いことになってきた。でも、阿部千代さんがこの祭りに参加したところで、多分、この俺のこれは解決しないんだよね。そこは、そういうものなんだ。だから、これを読んでも「あんたの探索」には何も関係がない。


 たとえば、ブランショについて、俺があなたに説明しても、「アミダナブ」(アミナダブだった!紛らわしいっ!)カフカの「城」と似ているし、彼の「文学空間」では「文学とは死だ」と言っている。こういう情報を伝えたところで、あなたには訳わからんわけで、しかし、こんなことは当たり前なのだ。


 世の中には色んなものがあり、色んな人がいて、色んなアプローチがあるからだ。俺は俺のやり方で、俺のアプローチでやるしかない。で、それが、「他者」なんだよね。我と汝で、言うところの他者なわけで、我々は常に、理不尽、無理解と対処している。あなたの書くものは究極あなたにしかわからない。


 しかし、どこかで、他者に橋渡ししなきゃいけない。それを書いているだけであるが、あなたはイライラしている。どこかで、肯定されたいと思っているからだ。でも、俺は肯定はいつまで経ってもできない。否定もできない。何故なら知らんから。そんなこと。というか、ズレるから。


 あなたの文章には「あなたがこう他者に思って欲しいあなた」がいるわけだ。それを感受しているだけでは、それはほとんど何の意味もない。たんなるあなたの壁当てでしかない。踏み台昇降でもいいだろう。そこに「人間」があるのか。「美しさ」があるのだろうか。


 あなたが、あなたを目指すのは、あるいは、ニーチェ的な永劫回帰の表現なのか、そんなことは知らないしどうでもいい。というのも知ろうとしても、それは必ずズレるから知りようもない。この世の中には無限のパロメータがあるからね。頭が良いとは、そのパロメーターの一つ一つに対することではなくて、そんなもの意味ねえ、と踏み込まないことだろう。


 まあ、つまり、あなたという他者に対して、俺は何も言うことがないことになるが、しかし、共通するなんだか晴れない「気持ち悪さ」というのはある。これは、「人間」とか「美」とかとは反対のものではないかと思える。さからいようしのエッセイがどうしてあんなに、ルサンチマンめいて気持ち悪いのか。それも、同じようなものなのか。



 あるいは、さからいようしがよく使う論法、「プロの技の冴え」と言うものだろうか。モデラーとしての(笑)。彼はエッセイで、それを繰り返しているだけだからね。それがないから、ダメなのか、良いのか?それ、については、俺は採用しないが採用してもしなくても、あなた(阿部千代)にとってはどうでもいいし、俺にとってもどうでもいい。

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