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三話「お前になりてぇ」

 一旦深呼吸をしよう。


 高揚した気持ちを冷たい氷水に浸し、ゆっくりと深呼吸をしよう。


「それじゃぁ新人の歓迎会をしよう!!で、何か歓迎の案は無いか?」


 目隠しの男はさすがに服を着てそう言う。

 

 白髪の長身男が机に脚を乗せて読んでいる雑誌に煙草の煙を当てると、けだるげに言う。

「まずぁ各々自己紹介から始めるべきだとぁ思うぜ?俺は」


 ハキハキとしていて非常に聞き取りのしやすい声で目隠しの男は言う。

「それもそうだな!それじゃぁまずは私から!私はここで団長を務めている!名前は興味が無いから忘れてしまった!だから団長と呼んでくれたまえ!」 


 団長はそう言って絵里香に手を差し出す。

 

 どうやら握手をしたいらしい。


「あ、すいません生理的に無理です」


 団長は豪快に笑ってソファの上に立つと言う。

「ハハハ!!めっちゃ傷ついた!ごめん私ちょっと抜ける!」

 

 ギィィィィ!!!バタン


 団長の悲しげな背中を見送った一同は自己紹介を再開する。


「私の名前は言わなくてもわかりますわよね?てことで」


 絵里香は首を斜め下に勢いよく曲げた状態で少女の脛をガシガシ蹴りながら言う。

「知らねぇよぉ?私こ~んな視界に入るだけで人を不快にさせる天才が居たなんてぇ……意地が悪いなぁ?みんな教えてくれればよかったのにぃ?」


 二人の間でバチバチと電撃が走る。


 その様子を見かねた白髪長身男が口を開く。

「おいおい……ガキの子守りまでする気は俺にねぇぞ?」


「誰がガキだと?オラァ!」×2


「答えは鏡を見てみればわかるぜ?……はぁ、ったく雑誌を読むのにもヒクイドリ二匹が部屋で喧嘩してちゃなぁ……」


 二人の女は拳を強く握ると視線を送りあって合図する。


(おい!変態女!ここはい合ったん停戦といこうじゃない!先にあの調子乗ったジジイをぶっ殺す!あんたはその後って事で!)


(癪に障るけど乗ってやろうじゃないですの!騎乗位の如く!)


 二人は同時にジャンプして蹴りの体制に入ると、かかとを合わせて二つの足を一つの足の様に使う。


「オラァァァァ!」×2


 男の顔面目掛けて二人の女が同時に蹴りを放つ!


 シュボ!ジィィ……モクモク


「フゥ……」

 

 カチャカチャ!


 そんな蹴りを放ってきた二人の女に男は煙草に火を点ける余裕を見せた後、二丁の拳銃を突きつける。


「さてどうする?楽しくみんなでパーティーの飾りつけでもするか?それともお前ら二人がパーティーの飾りになるか?……選びなお嬢さん方」


 男の名をジャック・ミレータ。


 伝説のハンターと呼ばれる男である。


ジャックの銃の構え方はこう……なんか腕をクロスさせる奴。

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