義妹が来た!⑤
「やぁやぁ、おっ家族かな?後ろにいるのは」
「はっ家族ねぇ。そうだよ」
華やかな登場に乾は驚いた。モニター越しでも伝わるいい匂い(匂いはしないが)乾の妄想が止まらない。
「賑やかで楽しそうだ」
「お前、穏やかそうだな」
「おや、そっちは穏やかでは無いのかな」
乾はニヤニヤした。しかし、陽菜の真剣な眼差しで空気が変わった。魔法の空気だろうか?少しヒリついている。陽菜の眼差しからオレンジの魔力残滓が確認できた。残像が見える。
乾はその眼差しは恐ろしかった。金縛りみたいな感覚。
「なんなんだ」
「鎧塚陽菜です。率直に言いますが、DP欠片を隠し持ってますよね?」
「は?」
そりゃそうだろう。警察手帳を見せられDP破片。なんの事やら心当たりが無い。
「その、DP破片とは??」
そりゃそうだろう。それは初めて聞いた単語だ。この時点で諸星は安堵した。
「もういいじゃないか?」
「まだよ」
「まぁまぁ、じゃあその破片とやらを見に行けばいい」
「は?」
前向きな工程を用意してくれた。乾はニヤついている。陽菜達は驚いた。隠し持ってるなら隠し通すだろう。どれだけ自信があるのだと陽菜は握り拳。イメージと全く違った。
「招待すると言っている」
…来てしまった。陽菜はDP破片を回収したらすぐ解散しようかと思ったが刹夏の夢幻ファンが発動しこれは長い日になるだろうと思った。陽菜の魔法空間把握でDP破片を探す。
「少し時間かかるわ」
片耳イヤホンをしている。ヘッドフォンでもいいのだが乾との話が聞けないため今回は片耳イヤホンだ。そのイヤホンで空間把握が出来る。【第2の眼】を入手出来る。
「一緒に作ってたの!?」
「あぁ、乾社長と一緒にな」
諸星はドヤ顔で刹夏に説明する。刹夏は夢幻ファンだが今の事件と私情は別物と考えているため覚悟は出来ていた。しかしビックリした彼女がVRMMOをやっているとは。しかも夢幻製の。話が合いそうだ。現に今話が合っていた。
「ここまで仲良くなるとは」
「確かに意外だ。いつも学校で孤立してるのに」
華やかな刹夏を見て陽菜と月菜は暖かい目を送る。だが、死刑対象には変わりないのだ。仲良くしすぎるのもなと月菜は思った。理由は単純いざ殺る時躊躇うからだ。
「まぁこの青年が悪者なわけあるまい」
「え?」
「まっ、睨めっこと行きましょうか」
陽菜は疑っているらしい。流石本職と思った。
刹夏の友達は1人もいない。なので姉妹以外でこの光景を見るとなんか応援したくなる。