第116.5話『アリアの子』
ご覧いただきありがとうございます。
これを読んだらややこしくなってきたわ!と思う方も居ると思いますので後書きに詳細書いておきます。(作者も困惑中)
「僕は……」
「目覚めたのですね……お兄……いえ、アスフィ・シーネット」
「アイリス……僕はなにを……」
「お忘れですか? そこにいるキャルロットと戦い勝利したのですよ」
ああ、そっか。僕はキャルロットに勝利したんだ。
「……でも生きているじゃないですか」
「そうですね、しぶといです。しかし、彼にはもう何もできません」
「……………………あはは……その通り。僕にはもう戦う力は残されてはいないよ」
エルザを殺したこいつを僕は許せるはずがない。でも、何故だろう。何も感じない。僕の中から怒りの感情が段々消えていく……。
「僕は貴方を許しはしません、キャルロットさん」
「………………そうかい」
「ただし殺しもしません」
「……なるほど……君が言いたかった事が今ようやく分かったよ、フィーくん。確かにこれには僕も勝てないね……」
キャルロットは地面に倒れたまま、小さな声で呟いた。
「アスフィ・シーネット、貴方は覚えていますか?」
「何をです?」
「全てです」
「……えらくざっくりな質問ですねアイリスさん」
「………………さん……ですか。いえ、もう結構です」
どうやら僕は彼女を怒らせてしまったみたいだ。
純粋なるアスフィ・シーネット。須藤 剣一という異物が混じっていない純度百パーセントのアスフィ・シーネットが今目覚めた。
それはもし、アスフィ・シーネットが再構築に巻き込まれる事がなく、すくすくと成長していたら……そんな有り得た姿である。
【ついに目覚めたね。さぁ君は私にどんな物語を見せてくれるのかな】
アスフィ・シーネット(幼少期)茶髪
アスフィ・シーネット(覚醒)白髪
・幻想世界編
アスフィ・シーネット(フィー) 黒髪。
▶︎日本での見た目である為。
・アスフィ編←今ココ!
アスフィ・シーネット(明鏡止水)茶髪。
大人アスフィ、とでも覚えおけばOKです笑。