四話「新しい世界」
風を感じる。
葉擦れが聞こえる。
大地の感触がある。
俺は、本当に異世界に来たのか。
その新しい世界の景色を、新しい人生のスタートを目に焼き付けるため、俺は目を開けた。
「何も見えねえッッ!!!」
さっきの魔法陣の光で目がやられたのか、視界がカラフルになっていた。
体育館のライトを見たことがある人はわかってくれるだろうこの煩わしさ。
「異世界に来て早々何を叫んでんのようっさいな......」
「いや、お前はあの光に当てられて平気なのかよ......」
「私は日々暗い部屋で明るさMAXのパソコンでゲームしてるからね!慣れたもんよ」
「お前それめっちゃ目悪くなるぞ」
「あーうっさいうっさい!とりあえず森出よう!」
「はいはい。......と言ってもどっちに行けばいいのやら......」
話をしているうちに回復してきた目が映した異世界の景色は、360°森だった。
本当にどの方向を向いて歩けばいいのかわからない。
「こういう時は枝を倒して決めればいいのよ。どうせわかんないんだし」
「それもそうだな。んじゃ、折角だし『創造』使ってみるか」
「創造......?なにそれ、それがあんたの転生特典?そんな簡単に言っちゃっていいの?」
「別にいいだろ。さっきから見てる感じ、本気でまだ戦おうなんて思ってないみたいだしな。」
「そうね。だってせっかくの異世界なんだから楽しみたいもん。」
「そうか。なんなら一緒に旅するか?」
「私もそう思ってたところ。とりあえず早く枝出して!」
「そうだったな。よし、いくぞ......『創造』!!」
体の中に”神力”をイメージし、それを地面に向けた手のひらに集中させる。
イメージは、地面に直立する一本の木の枝。
太さは腕くらい......は太すぎるか。
太さは大体、竹刀の柄くらいにしよう。
そのまま集中を続けると俺の手から少しづつ光が漏れ出し始めた。
その光は地面の上に集まり、次第に棒状の形を成し始めた。
そのまま5秒ほど続けるとその場所に思い描いた通りの木の枝が現れた。
「枝にしては太くない......?それに時間かかりすぎ......」
「使ってるうちに時間はかからなくなるんだよ。まあでも、確かにこのままだと遅いな......」
「んで、枝は?」
「んと......こっちだな。行ってみよう。」
理乃の言葉で思い出した俺は枝の倒れた方向を確認し、理乃と共に歩き出した。
もちろん枝は拾った。初創造記念だ。
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そのまま歩いていると本当に森を出てしまった。
『創造』で創り出した枝だから神力かなんか宿ってうまくいったと考えておこう。
とにかく、今最重要なのは森を出てすぐのところにに町があったということだ。
「ほらね、やっぱ道が分からない時は枝倒しが1番!!」
「はいはい、はぁ......こんなので本当に見つかるとはな。」
「文句言ってないで行くよ!私たちの冒険が今、始まる!!」
「ナレーションはいいっての」
そんなことを言い合いながら、俺達2人は目の前の町に歩を進めた。
さて、残念チートでは引き伸ばしまくりましたがこっちでは普通にすぐ町に行ってもらいます。
そして創くんが初めて『創造』しましたね。
表現が若干F○teの「投影」魔術に似ていますが割とよくある表現ですし何よりこれ書いた後に見始めたのでパクリとかじゃないです。
さて、そろそろ次回予告を。
異世界の町にたどり着いた創と理乃。
果たして僕は町のシーンをうまく書けるのか!?
乞うご期待!