二話「プレゼント」
俺が理乃に話をしていると、創世神が戻ってきた。
「待たせたな。とりあえず、これを見てくれ。」
そういって創世神は俺たちの周りにいくつかの光の玉を浮かばせた。
それはカラフルで幻想的な見た目に反し、強い力のようなものも感じられる。
「さっきも言ったとおり、お前たちが転生する異世界は危険だらけだ。そこで、1つだけプレゼントをやろうと思う。」
「プレゼントってのはその光だ。今はただの光だが、お前たちの魂と結びつけることで形や力を持つ。つまり力や武器ってことだ。」
「それで、この中から一つ選べ、と。」
「そういうことだ。」
「え、ほんと!?えっと、どれにしようかな!うーん、でも内容がわからないと選びようがないね......」
なんだこいつ。
さっきから若干感づいてはいたが、もしやちょっとあほだな?
それも制御しにくい活発系のあほだ。
まぁそれはいったん置いといて、俺も選ぶとしよう。
といっても、理乃の言う通りまだ形を成していない状態では選びようがない。
そんなことを考えながら光の玉を見ていると、妙に惹き付けられるものがあった。
それはこの世界の背景と同じような、白い光。
風景と同化してすごく見えづらい。
だが、惹きつけられている理由はそんなくだらないものじゃない。
この光だけ、他とは違う"特別感"のようなものを感じるのだ。
まるで、俺にはこの光以外の選択肢が用意されていないといわんばかりの存在感。
俺にこの光を選べと、運命が呼び掛けているような。そんな"特別感"を感じt...
「創世神様!わたしはこれを選ぶわ!なんだかこの光がわたしにもらって欲しそうにしている気がする!」
俺のいい感じなモノローグの最中に割り込むなと言いたいが、それは流石に自分勝手か。
理乃はひときわ明るい金色の光を指さしていた。
すべてを温かく包み込むような、理乃とは正反対の光だ。
「おお、それを選んだか。じゃ、神野創、お前はどれにする?」
「じゃぁ......これで。」
俺はそう言って、さっきの白い光を指差した。
「お前ら......そろいもそろってとんでもないものを選んだな......」
「それじゃ、力の授与を行おうか。」
力......ということは、俺たちが選んだものは両方とも能力らしい。
さて、"とんでもないもの"と言っていたが、どんな能力なのか。
そう考えていると、俺たちをそれぞれが選んだ光が包み込んだ。
そしてその光は俺たちの胸のあたりに吸い込まれ、やがて消えた。
「よし、これで力の授与は完了だ。とりあえず、力の説明をするからこっち来てくれ。」
「まずは神野創、お前からだ。こっち来い。」
そう言われて少し離れた場所のテントに入ると、俺は本当にとんでもないことを伝えられた。
......まぁ、こんな場所にテントがあることはツッコまないでおこう。
「神野創。お前が選んだのは普通の"能力"ではなく......」
「原初の神が扱った、現存の神以上の事象を顕現できる力......"原神力"だ。」
受験合格しました。
これで4月?3月?から高専生です。
プログラマーを目指します。
もちろんこの小説投稿も続けます。
さて、今回二人には転生特典を選んでもらいました。
原初の神が扱った、現存の神以上の事象を顕現できる力、「原神力」。
簡単に言えば今いる神様が使う力より強い力です。
もちろん僕が書くんですから、力にも制限はかかりますし、異世界も一癖二癖ありますw
それでは次回予告。
創が選んだのはまさかの「原神力」だった。
その内容とは......?
そして、理乃が選んだ能力は何なのか!?
次回もお楽しみに!