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74.超至近距離

超遅れた挙句に字数も少なくてすいません。

後、今週は平日投稿はキツそうなので、週末だけにさせていただきます。

本当に、すいません。



「ーーおはようございます。そろそろ朝食の時間なので起きてください」


「うぅん……おはようーーって、うおっ!?」


窓から射し込む眩しい日の光が顔に直撃し、目がしょぼしょぼしながらも挨拶を返そうとして思わず素っ頓狂な声が出た。

理由は侍女長が超至近距離で俺の顔を覗き込んでいたからだ。


「え?……えーと、そんなに起きるのが遅かったですか、俺?」


「いえ、そんなことはありません。一応、今日の業務に遅れないように私が早めに起こしていますので……それよりもはやくベッドから起き上がったらいかがですか?」


「あっ、はい……すぐ起きます」


ズイと顔を近づけたままでいる侍女長の姿に妙なプレッシャーを感じた俺はそそくさと起き上がる。

顔が侍女長に当たりそうになると、侍女長の方が身を引いて避けてくれるので衝突の心配はないが……いくら監視役と言えどもそこまで至近距離で凝視する必要はないんじゃないかな、と思う。


……あと、侍女長。寝起きのせいか貴方の服の襟元が開いているんですけど。

ついでに言うなら、そこから見える白くなだらかな丘のような山のようなものがチラチラ見えて落ち着かないんですけど……。

まぁ、別にいいんですけどね?見える分には全然!むしろもっと見てたいとも思いますけどね、全然!


俺は出来るだけ侍女長のバレないように、胸元をチラ見しつつ業務用の服へと着替えた。


「……では、今から食堂に向かいましょう。食事の合間に今日のスケジュールを教えておきますので、きっちりと頭に叩き込んでおくように」


「はい、わかりました」


侍女長も襟元をきっちりと締め(残念……)、いつもの冷たい表情でそう言うと、スタスタと部屋を出て行った。

俺は昨日の傷がまだズキズキと痛む身体を引きずりながら、彼女の後をついていった。





馬面のシェフ(名前はシュテルネンハイオンと言うらしい)から、朝食ののったトレーを持って、テキトーに椅子に腰を落ち着かせる。

そのすぐ後に侍女長が来て、同じテーブルの所に座るのだが……。


「……あの」


「どうしましたか?」


「えっ、と……いや、何でもないです」


「そうですか。では、食べながら今日の予定を話しますので、よく聞いておいてください」


「はい」


ボソッと耳元で呟かれる一言が、妙にくすぐったく感じる。


食堂の机は基本的に4人掛け用だ。

だから、俺が椅子に座った場合、大抵侍女長は対面か斜め向かいの方にいつも座っていたのだが……。

何故か今日に限って俺の隣の席に座っていた。

しかも、これまた先ほど同じく超至近距離。

肩と肩が当たる距離とまではいかないが、侍女長の綺麗な白銀色の髪が俺の肩にかかるぐらいには近い。

そして、そんなに近いと彼女の甘いというか何というか……よくわからないけど女の子らしい良い匂いが漂ってくるのだ。


正直言って、話なんてほとんど頭に入ってこなかった。


しかし、ここで緊張するから席を離してくださいとは言えないしな……。

俺は極力彼女の存在を意識しないようにしながら、食事を続けた。


勿論、朝食の味もほとんど感じられなかった。





先日、誤字報告をいただきました、ありがとうございます。

もうちょっとはやめに言うべきだったんですが、あんまり目を通す余裕がなかったもので遅れました。

とても助かります。

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