表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/94

52.戦争《上》

導入部分なので、ちょっと短めです。






「それで?会ったんだろう?もう一人の転生者に。どうだったよ、白銀の勇者様?」


「うん、君みたいなおじさんとは違ってすごく良い子だったよ、マティスくんは」


「ほっとけ」


口に煙草を咥え、眉を顰めながらアキトは言った。


「はぁー、ホントそういうところがキモいんだよ、おじさん」


「あぁ、俺はキモいおじさんで結構だよ。それよりも、そいつはちゃんと使い物になるのか?俺は生憎とお前みたいに良い目があるわけじゃねーから、ぼんやりとしかわからなかったんだが……」


「んー?あー、マティスくんのこと?……うん、使い物にはなると思うよ。というか、潜在値だけで言ったらおじさんなんて目じゃないぐらいだよ!ただ……」


「……ただ?」


「うーん、縛りプレイっていうのかな?彼、ちょっと面白いことしててさー。彼の身体にーーー」


勇者が何かを言いかけたところで、ギルドの応接室の扉が乱暴に開けられ、兵士が入ってきた。


「ーーー大変です、勇者様!そ、空から!空から魔族の軍と思しき者どもが、我らが王都に奇襲してきました!」


「何だとッ!?」


「……ふーん」


兵士の報告に、咥えていた煙草を落とすぐらい呆然とするアキトだったが、勇者は目を細めただけで、これといったリアクションはなかった。


兵士は、魔族軍を討伐するために王国軍の準備をするので、至急王城まで来てほしいという旨を勇者に伝える。


「うーん……わかったよ。どうせ、暇だしね」


「ありがとうございます!では、早速参りましょう!!」


「りょーかい」


少しだけ悩むも、勇者としても断る理由もなくすぐさま肯定し、兵士の後をついていった。


残されたアキトは、今頃ギルド内は大変なことになっているだろうと辟易とした表情をしながら、落ちた煙草の火を消した。





兵士の報告を受けてからおよそ一時間後。


魔族軍は、ワイバーンに乗ってゾロゾロと現れた。


「チッ、魔族だってのに、こんな朝っぱらからご苦労なもんだぜッ!」


「全くだ!少しは二日酔いで苦しんでいる冒険者たち(俺たち)の気持ちも考えろ、ってんだ!」


魔族軍を迎え撃つため、緊急クエストを通じて冒険者たちは広場へと集められた。

その中には、最近冒険者になった犬耳の獣人娘の姿もある。


ざわざわと騒ぐ冒険者たちにやる気を持たせるために、王都のギルドマスターが彼らの前に出て大声で叫んだ。


「おい、酔っ払い共ぉおおッ!テメェら、昨日はよくもまぁ酒を飲み散らかしやがって……財布の中はスッカラカンなんじゃねぇか!?」


「「「……」」」


冒険者たちはその日暮らしのならず者が多い。

財布の中身が空なのは、いつものことである。

そんな当たり前のことを聞かれて、思わずきょとんとしてしまう冒険者たちに向かって、ギルドマスターは再度声を張り上げた。


「良いかぁーーー!金のねぇヤツは、よく聞いておけよ!今回の魔族軍の討伐には、国から正式に報酬が出ることになった!!値段はなんと!参加するだけで、金貨5枚!更には、魔族共の首を取った者どもには!!!ーー白金貨1枚を戴けるそうだ!だから、テメェら!今日は死ぬ気で魔族どもの首を取れぇええええッ!!!」


「「「うぉおおおおおおおおおおおおッ!!!」」」


「ちっ、ウルセェな……です」


金貨5枚、金貨5枚!


と、叫び散らす冒険者たちの声の煩さに、煩わしさを感じたものの、魔族一人倒すだけで多額のお金が手に入ることを知り、カイリは思わず頬を緩める。


「よぉーし!気合は十分なようだな!では、ランクごとにここに並んでくれ!それによって、役割が変わるからよぉッ!」


「「「オッスッ!」」」


大声で返事をしながら並んでいく筋肉男の集団に、一人の可憐な少女が入っていった。







久しぶりのメインヒロインの登場シーンなのに一言だけっていうね……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ