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20.クレールさん

祝ブクマ50件突破!


……特に何もしません。もしかしたら、心なしか少しはやめに投稿できるようになるかもしれないです。

とりあえずは、こんな駄作をブクマしてくれた読者様に感謝です。

ありがとうございます(^O^)



「あーッ!おまえ、なに一人で風呂にいってる、ですッ!?」


討伐競争が終わり、広場に集合したときのカイリちゃんの第一声がこれだった。


「え……お兄様、風呂に入ってたんですか?」


「まちがいない、です!髪とかかわかしてもわたしのはなはごまかされないッ、です!」


ちょっとショックだ、と言わんばかりに陰鬱とした表情を見せるキーラに対して、追い打ちをかけるようにカイリちゃんが口走った。


「まぁ、ちょっとだけ臨時収入があったからなぁ」


あの後、ちょうど5匹目のラージワームの巣穴を解鍵したとき、たまたま地上からは見ることのできないと言われるレアな薬草を発見した。

その薬草は俺が農民のときに結構世話になったものだったので、もしかしたら資金の足しになるかも、ぐらいの気持ちでギルドに持っていったところ、なんと銀貨3枚で買い取ってくれたのだ。


「この草は治癒草と言って、そのまま傷口に塗るだけでも切り傷や火傷などの軽傷を治す効果があり、加工すればライフポーションにすることもできる貴重な薬草なんです。その分、発見が困難なのですが……よく見つけられましたね?」


と、受付嬢さんが絶賛してくれたのだ。


まぁ、そんな薬草のおかげで俺の手元には銀貨6枚(受付嬢さんがオマケです、と言って少しだけ値段を上げてくれた)あったので、これだったら少しは散財しても大丈夫かな、と思って、二人を待つ間に風呂に入ってきた、というわけだ。

ちなみに、この町の風呂は銀貨1枚で入ることができる。

これを高いと思うか安いと思うかは、人それぞれといったところだろう。


「ふんッ、銀貨1枚とはそうとうムダづかいしやがって、です!」


「……そう、ですね。私達はあまり余裕がないわけですし、風呂に入るのはちょっと……」


俺が珍しい薬草を手に入れたことを説明すると、二人は難色を示した。


……が、やはり女の子ということもあってか、二人共風呂に入りたそうにはしていた。

カイリちゃんは風呂のある方角を眺めて尻尾をフリフリして落ち着かない様子だし、キーラはしきりに自分の肌の匂いを嗅いで臭くないか確認している。


「別にちょっとぐらい贅沢しても良いんじゃないか?まだ、この街を発つのは先のことなんだし……。丁度良いから二人も風呂に入ってくれば?俺はその間に二人が討伐した分を換金してくるからさ」


できるだけ相手のプライドを刺激しないように優しげな口調で言うと、二人は渋々といった感じで俺が差し出した金を受け取り、軽い足取りで風呂へと向かった。


俺は二人から受け取った麻袋を持ってギルドへと持っていった。





「クレールさん、討伐部位の確認をお願いしたいんですけど」


「はい、少々お待ちくださいませ」


俺は中身がそれなりに入った二つの麻袋を受付カウンターにいる受付嬢の中で一番大きい胸をした受付嬢に渡す。

ちなみに、冒険者の試験とかの手配をしてくれたのもこの人だ。

少し垂れ目がちで、優しそうな顔立ちをしているのが特徴である。


クレールさんは、少し手先が不器用なのか麻袋の中身を確認するのに少し手間取っているみたいだ。


「よい、しょ……よい、しょ……」


ーーポヨヨン


うん、良い……ッ。


彼女が忙しなく動く度に揺れるそのおっぱーーじゃなくて、お胸が特に素晴らしい。

この光景を堪能するためだけにカイリちゃんとキーラを風呂に行かせたのだが……そのことは俺だけの秘密だ。

多分、バレたら二度とクレールさんに担当をしてもらえなくなる。


「ふぅー……すみません、作業に手間取ってしまって……」


「いえいえ、急いでませんからゆっくりしていただいて大丈夫ですよ」


「お気遣いありがとうございます」


別にお気遣いをしているつもりはない。

俺はできるだけ長くこの光景を見るために言っていることなんだから……。


ただクレールさんはそうは思わなかったらしく、隣の受付嬢さんにも協力してもらって早めに計算を済ませた。


「すみません、お待たせ致しました。ビッグラビット26匹の討伐部位が確認できました。ビッグラビットは1匹につき銅貨5枚になりますので、金貨1枚と銀貨3枚になります」


「はい、ありがとうございます」


ビッグラビット26匹、かぁ……。

随分と気合を入れて討伐していたみたいだな、あの二人……。

……どっちが多く討伐したかは知らんけど。

まぁ、それはどうでも良いか。


俺が少しだけ考え事をしていると、クレールさんから再び声がかけられた。


「では、こちらにサインをお願いします」


そう言って渡された依頼書には既に、『済』と書かれた印鑑が押されてあったので、俺は横線が引かれているところに自分の名前を書いた。


「サイン、ありがとうございます。これでビッグラビットとラージワームの討伐依頼は完遂となります。お疲れ様でした」


「あっ、はい、お疲れ様でした」


お辞儀をするとともにプルンッ、と揺れるお胸に目を奪われながらもこちらもお辞儀をしてギルドを後にした。







そう言えば、書いてないかなぁー、と思ったのでとりあえず貨幣の価値だけ適当に書いておきます。


銅貨1枚が100円。

銀貨1枚が1,000円。

金貨1枚が1万円。


つまり、風呂代は一人1,000円ぐらいってことですね。うん、微妙……。


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