夜族
突然だが皆さんは化け物と呼ばれる物をご存知だろうか?
化け物
それは人間とは違う生き物、当たり前のことだが、動物などとも違う生き物。
俺の家系は、代々その化け物を狩る家柄で昔からそいつらを狩っている。
でも、まぁ、俺には関係のない話なのだが。
化け物を狩る家柄、通称「夜族」では生まれる瞬間に、自分の相棒となる聖霊と呼ばれる物が何らかの形で生後1周間以内に現れなくてはいけない。
しかし、俺には聖霊が現れなかったのだ。
聖霊がいなければ到底化け物達にはかなわないことは知っている。
なんせプロの夜族でも、毎日の用に死んでいるのだから。
夜族は聖霊によって強さが変わると言っても過言ではない。
聖霊にもランクがありA~EとAに近づくほど強力で便利な能力を持つ、例えば俺の父の聖霊は大地讃頌と言う聖霊だ。
どのような効果があるかは、一般人の俺には分からないがランクはA、つまり最強クラスだそうだ。
化け物達は主に夜に活動する。
化け物達にも聖霊のようなランクがあり、雑魚は昼間は力を思うように出せないため、夜に活動するらしい。
そろそろ疑問に思った人もいるのではないだろうか。
なぜ俺がこんなことを説明しているのか、と。
それには理由がある。
目の前に化け物と呼ばれるものがいるからだ。
グオオオオオオ
化け物が唸り俺に襲いかかる。
この鋭い牙に噛まれたらひとたまりもないだろう、なんせ俺は何の力もない一般人なんだからな。
しかし、心配は要らない。
俺には聖霊は居ないが、とても頼もしい存在がいるからである。
全てを喰らう鎖
その掛け声と共に颯爽と現れる女の子。
それが俺の秘密兵器。