第四話
あんまり今と変わっていない未来ですが、今との大きな違いが明かされます。
設定集で見てしまった方、ごめんなさい。
午前8時半。都宮軍青年志願兵宿舎七号棟5階第一研修室。
俺は、さっきと同じ場所に座り研修を受けている。
「えー。次にだね。現代のね、科学だね、科学。科学についてね、学んでいこう」
勿論、教官は吾妻先生だ。
「えー、2536年だねうんぬんかんぬん」
ぐは。さっきと同じように、堕ち、かけ、てい、る…
では、ナレーターに切り替えていただこう。
涼の希望通り、そうさせていただこう。必要なところだけ抜粋した。
2536年、今までゲームの中だけの物かと思われていた「特性」が発見された。
スキルは大きく5つのグループがある。「生存確率」「弾倉」「暗視」「体力」「スタミナ」である。
「生存確率」は、8段階で分けられる。
良い段階から順に、神運、超運、激運、強運、高死、激死、悪霊、死神である。
これらのスキルがない人に比べ神運は+75%分安全、死神は-75%分危険だ。
「弾倉」は3段階ある。
良い段階から、無限弾倉、マシンガン、アサルトライフルだ。
どれも、文字通りの効果がある。
「暗視」は4段階だ。
良い段階から、夜行性、サバンナ、ネコ目、鳥目である。
夜行性は、やろうと思えば昼と同じ明るさで物を見れる。ネコ目は、少し明るい程度だ。
「体力」も4段階だ。
良い段階から精霊王、精霊、雑魚、ス〇イムだ。
「スタミナ」は3段階だ。
良い段階からサイボーグ、アスリート、ヘタレだ。
サイボーグは、全速力で無限に走る事ができる。
ここまで、「スキル」について紹介したがスキルを発動させるには、軍隊に入り検査をした後、特別な訓練をしなければならない。ちなみに、最高段階のスキルを2つ以上持っている者は「チート使用者」と呼ばれる。
2541年には、化石燃料に代わる新エネルギーとして、「魔導核」が発見された。
これは、世界を無形で流れている「潮流」を見えるようにしたものである。
しかも「潮流」なので、無くなることが無いのだ。
そのため、艦船などの推進力や空中建築物などに利用されている。そして2596年には、世界の家庭で使う電気の電力源の100%がこの「魔導核」を基にした「魔導エネルギー」となった。
21世紀との大きな違いは、これくらいだ。
さて、授業が終わったようだ。
「じゃ、次回からね、この都宮軍についてね、学習しよう。14時からだね」
ああ、終わった終わった。この爺、俺らを殺す気か?でも。
他の受講者は、みんなピンピンして目を輝かせていた。
なぜなんだろう。この差は何だろう。この時午前12時半。
さあ、食堂行くか。
食堂を出た俺は、一つ確認してみたかった事をした。
自室に戻り、窓から建物を眺める。
「やっぱりか…」
一つ一つの建物が浮いている。下から青白い光が出ていた。
そして。
「さ、寝に行くか」
次回からやっと物語らしくなるでしょう。