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魔法少女が夜に舞う・A

この世界には、怪人達が跋扈している。人間社会に紛れて内側から支配を目論む者、人間達から隠れてひっそりと支配を目論む者、人類を脅かしながら大々的に支配を目論む者…

手段は違えど、全ての怪人が世界を掌握することを、人間社会を陥れることを目的として活動する。


だが、人々は皆こう語る。

「俺達には頼れるヒーローがいる」

「私達には頼れる魔法少女がいる」


ヒーローは悪を逃さない、魔法少女は悪を許さない。

彼ら、彼女らの活躍により、人類は支配を免れていた。


しかし…ヒーローには、魔法少女には、怪人以外に敵とみなした存在がいた。


「コイツはあたしの獲物だ!手ェ出すんじゃねぇよ!」


「はぁ!?私が先に目付けてたんだけどー!?」


「噂には聞いていたが…気を抜いたら轢き殺されそうな勢いだな!」


ビルの並ぶ街中を、アーマーを纏った女性ヒーローとメルヘンチックな色合いの魔法少女が、科学者のような風貌の怪人を追い回し、駆け巡る。だが、追いかける二人は協力どころか、競争でもするかのように必死に見える。


…そう、ヒーローの敵には魔法少女もいて、魔法少女の敵にはヒーローもいるのだ。


「いい加減、止まれよお前!」


ヒーローが銃武器によるエネルギー弾を何発か撃ち込む。しかし、怪人は浮遊したセグウェイらしき乗り物を蛇行させ、撹乱を兼ねたような動きで当たることなく逃げ続ける。


「ぷっ、ノーコンじゃん!」


煽った魔法少女も魔法で作ったビームを撃ち込むが…


「ノーコン共め」


「うるせぇ!」

「うるさーい!」


怪人の乗り物の機動力は相当高いようで、どちらも攻撃をまるで当てられずにいた。

すると、ヒーローが待ってましたと言わんばかりの顔をしたかと思えば、突然方向転換してその場を離れた。残された二人は困惑するも、すぐに自分の目的に意識を戻す。


「よくわからんが、魔法少女一人だけならなんとかなりそうだ!」


「ナメられてる!」


怪人が乗り物からミサイルをいくつも発射し、それらが魔法少女に狙いを定めて一斉に襲いかかる。

対する魔法少女は、飛んでくるミサイルをビームで迎撃するが、処理が間に合わないため残りは回避。しかし、ミサイルはしつこく軌道を変えて襲いかかる。


「おらァっ!これならお前も逃げ切れねぇな!」


その攻防の中、ヒーローがバイクに乗って戻ってきた。先程までは装備によって飛行していたが、それよりも速度を増して怪人の追跡が再開される。


「あ。」

「は?」


その矢先、放たれていたビームとミサイルに挟まれて直撃を食らい、爆発を起こして黒煙をあげる。黒煙の中からは横転し、傷を負ったバイクが滑り出てくる。


「ハッ!なんだ大し「油断したな」


ヒーローはバイクを飛び降りていたようで、怪人の方へ飛び込みながら連続発砲。怪人と乗り物の両方に攻撃を命中させて転倒させる。転がるようにヒーローは着地し、怪人に銃口を向けて追い詰めた感じの雰囲気を作る。


「っよし!あたしの勝ちだな」


「いいや!まだ終わっ、ぐおぁぁっ!?」


怪人が何かしようとしたところで、魔法少女の放ったビームが直撃し、そのまま爆散させられてしまった。目の前の怪人をいきなり倒されて唖然とするヒーロー。ハッと思考を戻して、魔法少女を問いただし始める。


「お前人の獲物を横取りすんじゃねぇよぉ!!」


「油断してたあなたが悪いんだもーん、むふーっ(てか私が先に目付けてたんだってば)」


「ぐ、クソ…っ」


魔法少女のことを忘れ、怪人にだけ勝った気になっていた彼女には深く刺さる言葉だ。

発見された怪人の情報はもうない。両者がここに留まる理由もないので、組織への帰還を余儀なくされるのだった。

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