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「しっかりと休みも取ったし、クエストを進めていこうか」


「うん! 体力も気力も満タンだし、やる気まんまんだよ!」


「ふふっ、そうだね。でも油断大敵だよ」

 雪祈音が風羽花を心配した表情で念を押していた。


「うん、油断はしないよ! 【亜空の住居(アナザー・ホーム)】から出たら、戦闘モードに切り替えるから!」

 風羽花は雪祈音を心配させないように、凛とした表情で胸を叩いた。

 胸を叩いた時、風羽花の極乳がぶるんっと揺れた。眼福眼福。


「ふははっ。危なくなったら俺が2人を助けるから安心しとけ。気を引き締め直して、新しい魔物を探しに行こうか」

 雪祈音も風羽花のやりとりに気持ちが和んだ。危なくなったら助けるのが俺の特権でもあるしな。

 自分自身にも言い聞かせるように、真面目なトーンで緩んだ空気を引き締め直した。


「りょーかい!」

「うん」


 【亜空の住居(アナザー・ホーム)】から出て、新しい魔物の探索を開始した。


「4ヶ月ほど居るから、他の風景も見てみたいよな」


「だよね! でも、目にはいいよね!」


「そうだね。それと過ごしやすい気温なのもいいね」


「確かにな」

 そんなたわいもない会話しながらも、【六感の覚醒(シックス・センス)】を駆使しつつ気配を探りながら歩いていた時、ビビっと新しい魔物の反応がした。

 反応した方に近づいて行くと、木の上にアーチャーモンキーが居た。名前の通り弓を持った猿だった。アーチャーモンキーも俺たちに気づくと、すぐさまバラバラに飛び散り囲まれた。動きの速さはラピッドモンキーと変わらなかった。

 雪祈音が囲まれたと同時に【巫女の祈願(アマノウズメ)】で結界を張ってくれた。


「サンキュー」

「ありがと!」


「気にしないで」


「俺が全部やっていいか?」

 数が6体居るし、弓を使うからいい鍛錬相手になりそうだ。


「いいよ! けど、次は私も参加させてね!」


「おう、ありがとう」


「わたしもいいよ。次の次でもいいんだけど盾の練習したいかな」


「おう、ありがとう。じゃあ今回は俺がもらうな。行ってくる」


「行ってらっしゃい!」

「行ってらっしゃい」

 【巫女の祈願(アマノウズメ)】から出ると同時に矢が飛んできた。俺はとりあえず矢を6本ガードせずに受けてみた。結果は【空鎧の魔纏インビジブル・アーマー】が少し削れた程度だった。これなら2人が当たったとしても大丈夫だな。


 まずは避ける鍛練からだな。

 俺は目を閉じ、【六感の覚醒(シックス・センス)】に集中した。すると、なんとなく飛んでくる方向が分かった。絶え間なく飛んで来る矢を感覚頼りに避けるが、当たってしまう。避ける鍛錬を続けているとぼんやりと矢が見てるようになった。そのおかげで当たることなく避けられた。集中して続けていると徐々にハッキリと見えるようになってきたので、〈死獄〉と〈生天〉で矢を斬り落とす鍛錬を始めた。

 最初は刃の腹で受け止める鍛錬からした。

 失敗することなく続けられたので、矢のシャフト部分を斬り落とす鍛錬に切り替えた。これも失敗することなく成功した。その時には完全に矢の輪郭、速度、射線が見えていた。

 明確に見えるようになったから、矢尻を斬り落とす鍛錬に切り替えた。矢尻を完璧に捉え、斬り落とせた。

 最後の鍛錬、矢を撃ち落とす。

 これはなかなか難しく、外しまくった。でも、楽しくて仕方がなかった。夢中でしてると矢の狙った部位に当てられるようになった。

 アーチャーモンキーは矢を放っては移動を繰り返していたが、矢より遅いため簡単に撃ち殺すことができた。


「終わった。譲ってくれてありがとう。楽しかったわ」

 〈死獄〉と〈生天〉をまた1歩、体の一部のように操れるようになった。


「お疲れー! 凄い集中力だったね! それに、目を閉じて斬り落としたり撃ち落としたりカッコよかった!」


「うんうん。斬ったり撃ったりしてる時、舞ってるようにカッコよかったよ」


「そうか、照れるな」

 雪祈音と風羽花がキラキラした目で、真剣に伝えてくれるから嬉しくも照れくさくなった。


「可愛いー!」

「かわいい」


「次のアーチャーモンキーに行くぞ」

 これ以上照れてしまった顔を見せないように、探索を続けるように催促した。


「はーい!」

「うん」

 雪祈音も風羽花もニヤついていたが、それ以上ツッコミを入れることなく探索を再開してくれた。


 すぐに次のアーチャーモンキーを見つけることができた。2人には矢が当たっても問題ないことは伝えてある。

 風羽花は俺と一緒で【六感の覚醒(シックス・センス)】を、雪祈音は【魔波の感知(マジック・センサー)】を意識して鍛錬を始めた。

 風羽花は早くも目を閉じて避ける鍛錬を始めた。雪祈音は少し時間はかかったが、目を閉じて避ける鍛錬を始めることができた。

 最初は当たりまくっていた2人も今は完全に避けられるようになった。伊達に4ヶ月も戦い続けてないわな。

 矢を落とし続けていると慣れたのか、風羽花は〈雷光〉の石突で、雪祈音は〈影雨〉の枠の部分を使って矢を落とし始めた。

 満足したのか風羽花は【鎌鼬の風突(カマイタチ・スピア)】、雪祈音は【氷結の狙撃アイス・スナイパー・ブレット】であっという間に倒した。


 【亜空の住居(アナザー・ホーム)】に一旦戻り昼休憩を取ったあと、アーチャーモンキー狩りを再開した。

 暗くなる前ギリギリまで狩りができるおかげで、なんとか今日中にクエストをクリアできた。集団で居るのも早く終わった要因だけどな。

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