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閑話:魔女図鑑

・魔女ミズチ(本名:蛇倉 沙華(へびくら さらか)


オーキスと死闘を繰り広げた魔女、“遊び”の少ない衣装は危険な精神状態な表れとされている。

杖は毒が滴る杖……のようだが、刃が備わっているため片手剣のように取り回すことができる。

毒液は魔法少女であっても触れればただでは済まない猛毒、一般人なら一滴で死に至る。

オーキスは毒液を浴びた箇所を自身の魔法で剥がすことで被害を最小限にとどめていた。

なお、本人もこの毒液に対する免疫能力はないため、扱いを間違えると自滅の危険が高い。


魔女にしては肉弾戦闘に関するスペックがたけており、本人も自分の気質と合わせて斬った張ったの戦いを好む。

固有の魔法として自身の手で討伐した魔物の使役する「服従の魔法」

また、使役した魔物が複数いる場合、互いを食い合わせる事でより狂暴な魔物を生み出すことが可能。


心の奥底にあったのは現代社会では決して満たされない闘争本能。

“弱肉強食”と言わんばかりに狂暴な魔女としての性質は歪んでしまった心から生まれたものである。

もし彼女に魔法少女としての才覚があったのなら……また違った未来があったのかもしれない。



・魔女サイファー(本名:レオン・クララ)


東京突入時、遠くからオーキスとシルヴァを狙撃し即座に撃墜された魔女。

両親の仕事の都合でアメリカから日本に移住したが、異国の空気になじめずゲーセン通いの毎日。

今回の魔女騒動にも半分ゲーム感覚で参戦した結果、オーキスに咎められた。

魔法少女の中でも稀有な飛行能力を持っていた様子、手持ちの杖は飛行用ジェットパックのコントローラーにもなる1対のトンファー。

変身時に生成される武装をトンファーと組み合わせることで、ライフルなど様々な武器にコンバートできるらしい。

ゲーム気分で参加した代償は随分と高くついたようだ。


・魔女アンサー

東北3馬鹿魔女の1人、3人組のリーダー兼自称参謀。

生まれつきの病で寝床からあまり出歩けない友人を思うあまり、3人揃って魔女に手を出した。

まずは自分の身体で実験し、安全を確認したのちに残る2人へ錠剤を配布した。

3人が出会ったのはとある病院でのことだが……長くなりそうなので割愛。


発現した魔法は杖であるメガホン越しに与えた質問に対する回答を半強制的に引き出す「真実の魔法」

魔力を持たないものは一切抵抗できず、魔法少女達であっても初見はほぼ回避不能、事前知識と心構えがあって初めて抵抗のチャンスが生まれる恐るべき魔法。

戦闘能力は一切ないが、ローレルは自身の正体を一発で看破するこの魔法を最も恐れた。

魔力の吸引は個別に対象を設定できるほど精密操作は出来ないため、抹殺を試みたが一足先にローレルの正体を怪しんだ局長の手によって彼女ら3人は保護されてしまった。


・魔女レトロ

東北3馬鹿魔女の1人、深窓の令嬢だが本体は殆ど表に顔を出さない。

3人のうちでもっとも戦闘に長けた魔女、杖は機械人形かつ魔女名ともなっている“レトロ”を操る「絡繰の魔法」

強度、剛力、飛行能力、冷凍ミサイルなどを搭載しており戦闘面だけなら魔法少女や魔物とも見劣りしないスペックを誇る。

半面、燃費はすこぶる悪いために全力で戦えるのはほんの数分間が限界。 ドレッドハート同様、魔石を燃料とすることで稼働時間を増やすことができる。

変身時に本体はほとんど姿を変えないため、外部から観測しているといつ変身したのか分からない。


・魔法少女シノバス

東北3馬鹿魔女の1人、密偵を担当。

昔から忍者に憧れており、魔女になる事でとうとうその夢をかなえた。

杖は腰に隠し持った忍者刀、扱う魔法は自身の存在感を隠蔽する「隠遁の魔法」

科学的・魔法的なあらゆるセンサーから()()()()()()()()()()()存在になる、簡単に言えば石〇ろぼうし。

ただし攻撃動作など大きな魔力のうねりが発生するか、接触することでこの魔法は容易く解除される。

見えないだけでそこに確実に存在はあるため、無差別的な範囲攻撃などにはめっぽう弱い。

また、忍者らしく煙幕玉や手裏剣などの装備も持っているがいまいち使いこなせていない。 本人に聞くと嬉しそうに忍具を自慢してくる。


・魔法少女ライナ

花子が魔女としての力ではなく、自分の中に眠る魔法少女の力を引き出して変身した姿。

変身は携帯電話型の杖「テレシフター」で行う。

この携帯電話は通常の通話のほかに、魔女の時に発生した4人分の人格と通話することができる。

なおあまり長電話すると通話料金が発生する。 なんで……?


発現した魔法は自分に対する時間流の加速・減速を行う「時流の魔法」

より速く・より長く魔法を使うほど魔力の消費が激しくなるが、興味深いのが消費魔力の「前借り」が行える点だろう。

たとえば本人の魔力量を「100」とした場合、魔法を使うために「120」の魔力を消費できる。

自身の限界を超えた出力を生む強力な魔法だが、超過した魔力が自然回復するまで魔力が空の状態が続き、戦闘中なら非常に無防備な状態となる諸刃の剣だ。

本人はこれを「4人との契約」と称している、まだ生まれたての魔法少女のため性能にも謎が多い。


根底にあるのは姉への憧れ。

「私もああなりたい」「早く大人になりたい」という渇望から時を進め、「そんなの無理だ」「私は何にもなれない」という変化への恐怖から今という時間に縋りつく。

魔法少女の心象としてネガティブな心が反映されるのは珍しく、これは魔女としての性質が混ざり合った成果と思われる。

背を押してくれる存在がいたから、彼女は一歩踏み出せた。 魔女という経験を得たからこそ魔法少女ライナは誕生した。

未来は決して楽しいものばかりではない、いつか来る別れも、憂いも、涙も全部抱えて前に進むと彼女は決めた。

零れ堕ちる砂のごとく、時間は止まってはくれないのだから。

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