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詩等々、まとめ

作者: カタタン








僕は海にいた


青くて綺麗な海だった


そこにはみんながいて


みんな仲良く遊んでいた


誰もが笑顔を浮かべていた


誰かが言った


 競争しようぜ


 あの島までな


みんなは笑顔で


それを受け入れた




早速競争が始まった


一人で先走るもの


友達と一緒に進むもの


必死に助け合いながら進むもの


みんなの中で僕は「真ん中」にいた




後ろのほうで、声が聞こえた


 助けてくれ、足がつった


とある一人が叫んでいた


誰かがその人を助けにいった


そのおかげでその人は助かった


周りは笑顔に包まれた


島は、まだ先にある




結構な時間がたった


島は一向に近付いてこなかった


みんなは不思議に思いながら


手足を止めず、進んでいった


僕もみんなと進んでいった




会話がだんだん途切れていく


それでも島は目の向こう


一人が言った


 もう戻ろう


みんな後ろを見た


でも見えるのは水平線だけだった


見れるのは前だけだった


前にしか進めなかった




腕も、足も、口も動かなくなっていく


でも目線の先の島も動かない


みんながバラバラになっていく


僕は「真ん中」にしかいられなかった




一人、海へと沈んでいった


みんな気付いていた


みんな動かなかった


それから一人、一人と続いていって


小さな悲鳴が連鎖して


なのに島は近付いていった




いつの間にか島は目の前


残ったのは二人だけ


僕と最初に助けて貰ってた人


不意に僕の足がつった


もう何もできない


視界が沈む


島が浮かんでいく




海の中へ、一人落ちる


これが現実なんだと


聞きたくない言葉が


頭で流れる


みんなはいない


僕しかいない


最期に分かったこと、それは


本当はみんなの「外」にいた


そんな、当たり前のことだった








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