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「マユ。クーニャ様も、ボーニャ様もマユにお土産があるみたいだよ」
マリアが改めて言うので、クーニャとボーニャを見る。
目を爛々と輝かせてこちらも褒めてと言っている様に見える。
クーニャとボーニャをもう一度撫で撫でする。
すると、クーニャの首元に何かがくっついているのがわかった。
手にとってみると、これまた細長い黒い物体で何かの種と思われる。
すぐに鑑定スキルを発動してみる。
【ひまわりの種】
「ひまわりの種だ!」
「ふふ。ボーニャ様も早く受け取ってって見つめてるよ」
ボーニャが振り振りしている尻尾の先端に何かついている。
手でそれを取ってみると、金色に輝く2mm程度の小さい物だった。
これも、種かしら?
念のため鑑定してみる。
【金ゴマの種】
「金ゴマの種だって!クーニャもマーニャもボーニャもお土産ありがとう!
早速、畑に蒔いてみるね」
この子たちのお土産に感動する。
まさか、お花の種や作物の種を持ってきてくれるなんて思ってもいなかった。
クーニャとマーニャとボーニャをいっぱい褒めて、お昼のご飯を与える。
これは明日にでも食堂に連れて行ってダンさんの美味しいお料理を食べさせなきゃい
けないね。
ご褒美あげなきゃ。
本日の猫たちのお土産は、
マリーゴールドの種:10個
ひまわりの種:3個
金ゴマの種:8個
だった。
猫たちの持ってきた種を植える畑を作らなきゃ。
「マリア。この子たちが持ってきてくれた種を畑に蒔きたいの。
畑を耕したりする農具ってどこにあるか知っているかしら?」
種を蒔くにも蒔く場所をまずは整えなければならない。
今日中に猫たちから貰った種と買った種を蒔く場所を整えることはできるかなぁ。
「魔道具屋さんに売っているよ。この後行ってみようか。
あ、そうそう。農耕スキルが高く無いと蒔いた種が発芽する確立が低いからそのつ
もりでね。
芽がでなくても落ち込まないでね。」
そうなんだ。
ここでもスキルが重要なんだね。
でも、スキルがなくても芽が出て作物を育てることができるらしい。




