表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄されて異世界トリップしたけど猫に囲まれてスローライフ満喫しています  作者: 葉柚


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

163/164

2ー44

『ちょっっ~と待つのだぁぁあああ!!!』


「きゃあ!」


「えぇっ!?」


錬金釜の蓋を開けようとしたら、突然プーちゃんが飛び込んできた。

文字通り飛び込んできた。

錬金工房の窓から、飛び込んで来て錬金釜の蓋に右前足をペタッとついた。

途端に目を開けていられないほどの眩しい光が辺りを包む。


「えええっ!!」


どうやら、錬金釜にプーちゃんの魔力が反応したようだ。

なんかもう、錬金釜開けたくないなぁ。

プーちゃんの魔力が込められた化粧水ってなによ。

これって、マーニャたちの魔力がこめられた化粧水よりまずいような気がするんだけど。


「えっと…。ソフィアさんには悪いけど、錬金釜ごと廃棄でいいかな?」


「マユ、弁償金払えるの?」


「ぐっ………。」


収入がないから、錬金釜の弁償金は払えない。となると、やっぱり錬金釜ごと廃棄するのは無理そうだ。

嫌だなぁ。この錬金釜開けたくないよ。

ってか、プーちゃんなんでここにいるの?


「プーちゃん、お留守番をお願いしたはずじゃなかったっけ??」


『うむ。だがな、マーニャ様がマユの魔力が込められた化粧水に魔力を込めて来いって追い出されたのだ!』


「をいっ!!」


どこに、猫に追い出される竜がいるというのだ。しかも、プーちゃん威張ってるし。

なぜ、追い出されて威張れるのだろうか。


「マーニャ様ったら、仕方ないですね。でも、この化粧水はきっと売り物にはならないわね。」


「そうだね………。」


竜の魔力が込められた化粧水なんて、オークションに出すとこもままならないだろう。

きっとヘンテコな効果が出るはずだし。


『さあ!早く我が手を貸した化粧水の出来を確認するのだ、マユ!』


威張ってるけど、小さい姿のままだから迫力が皆無だ。


「はいはい。」と、頷きながら錬金釜の蓋を開ける。

中には10個の化粧水が入っていた。どうやら、10個出来たようである。

1つ手に取って錬金釜から取り出してみる。

見た目は…。


「黒い………。」


「黒いわね………。」


化粧水って色をしていないんだけど、コレ。黒くて肌につけるのを躊躇うこと必至である。

プーちゃんの魔力が込められていなくても、こんな色の化粧水は買い手がつかないだろう。


『これが我の魔力が込められた化粧水か。うむ。なかなかにいい色をしている。して、マユ、これは飲めるのだな?』


「えっ?たぶん。美味しくなぁれって思いを込めたから飲めると思うけど。でも、鑑定してみるから、待ってて………。」


プーちゃんの手に握られた化粧水。

飲む前に鑑定してからじゃないと飲めるかわからないので、止めたんだけど、プーちゃんはそれよりも早く口に含んでしまった。

そして………。


『………ぐっ!!ぐはぁーーーーっ!!』


苦悶の表情を浮かべてプーちゃんは倒れこんでしまった。

あれ?

今度の化粧水は飲めなかったのかな?


「飲める化粧水じゃなかったのかな?」


「うぅーん?プーちゃんの魔力と反応して飲めなくなった??」


「鑑定してみたら?マユ?」


「うん。」


プーちゃんは時々ピクピクと手足が動いているが、意識を飛ばしているようで反応がない。

いったいこの化粧水は、何!?

カクヨムで完結済みのものを転載しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ