表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄されて異世界トリップしたけど猫に囲まれてスローライフ満喫しています  作者: 葉柚


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

161/164

2ー42


「トマト、私が食べる分には大丈夫だよね?」


魔力が上がってしまうけど、副作用はないみたいだし。


「ええ。マユが作っているんですもの。ただ、むやみやたらに人に見せない方がいいと思うわ。このキャティーニャ村の皆は鑑定スキルを持っている人がいないから大丈夫だとは思うけど・・・。」


「そうだね。そうするわ。」


「もし、お裾分けしたいんだったら、ここに呼んで手料理を振舞えばいいと思うわよ?でも、鑑定持ちの人にはトマトを使った手料理は振舞わない方が無難ね。」


信頼する人にだけ料理を振舞うことにしよう。

といってもまだまだ料理は下手なんだけどね。

スキルはあるから美味しいらしいけど、手際がね。見た目もね。

まだまだ人に振舞えるだけの腕前にない。

少しずつ料理の練習をしていかなきゃいけない。


「まあ、トマトにしてはそんなところね。他の作物も気になるところではあるけど、まだ収穫できないしねぇ。」


「そうだね。プーちゃんよく泣いてたから、この畑のものは全て影響が出てそうで怖いね。」


「・・・マユの影響もありそうだしね。」


「あははははっ。」


マリアは「はぁ。」とため息をついた。

どうも、私が無意識にいろんなものに魔力を込めてしまっているので呆れているらしい。

でもしょうがないじゃない。

思っただけで魔力を込めることが出来るだなんて思っても見なかったんだから。


「プーちゃん。ごめんね、もうトマト食べていいよ。」


トマトの鑑定も終わったし、もう食べてしまっても問題ないのでプーちゃんに声をかける。

すると、プーちゃんは自分で縄を引きちぎってトマトに飛びついた。


『マユのトマトーーーっ!!!』


「えっ!?」


っていうか、自分で縄を引き千切れるんだったらプーちゃんを縄でぐるぐる巻きにする必要なかったんじゃ・・・。

プーちゃんは嬉しそうに木に生っているトマトを両手にもいで貪っている。

なんだかとても美味しそうだ。

鑑定するために収穫したトマトをじぃーっと見つめる。

うん。美味しそう。


「マリアもよかったらトマトもいで食べてね。プーちゃんに食べられる前に食べた方がいいよ?」


「ありがとう。じゃあ一ついただくわ。」


そう言って、マリアもトマトを一つもいだ。

そうして私たちは行儀悪く立ったままトマトにかじりついた。


「「おいしいーーーーっ!!」」


久々に食べたトマトはとても美味しかった。

こんなに美味しいのにお裾分けできないなんて。

っていうか、収穫した野菜を売って生活費を稼ぐ予定だったんだけど、全く稼げてないことに今更ながらに気づいた。

でも、この畑の作物ってプーちゃんの涙で売れるかどうか微妙だし。

生活費を稼ぐのって思った以上に大変でした。

生活費、どうやって工面しようかしら。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ