表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約破棄されて異世界トリップしたけど猫に囲まれてスローライフ満喫しています  作者: 葉柚


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

150/164

2ー31


「マーニャたちったら・・・」


「ふふふっ。猫様たちって可愛いわね」


自分たちが気に入らない化粧水をプーちゃんが好んでしまったことがどうやらマーニャ達は気に入らなかったようである。

しきりにプーちゃんに向かって威嚇をしている。

なんだかなぁ。もう。

というか、プーちゃんたちが騒がしくてオークションの中継が全く聞こえないし見えない。

そろそろ落札が確定するかと思うんだけどな。


「プーちゃんっ!お座りっ!!」


オークションの結果も気になるし、一回プーちゃんたちを静かにさせようと声を張り上げた。

って、マリアが笑ってる・・・。


「お座りって何!?お座りって・・・」


どうやら『お座り』という言葉がマリアのツボにハマってしまったようである。

って、とっさに出てきてしまった言葉なんだよねぇ。

プーちゃんとマーニャは私の声でピタッと止まった。それまで、喧嘩していたのが嘘のようである。

マーニャとクーニャとボーニャはそれぞれ、大人しくなり私の傍に寄ってきて寄り添うように座った。

プーちゃんは何がなんだかわからないようでキョロキョロとあたりを見回している。


「プーちゃん、小さくなってくれる?ボーニャと一緒に作った化粧水が今、オークションにかけられているの。その中継を見ているところだから」


プーちゃんの後ろを指差しながら告げる。

プーちゃんの後ろには、オークションを中継しているテレビがあるのだ。

私の指差した方を見るプーちゃん。そこにはテレビがある。

それに気づいてシュルシュルシュルと小さくなっていくプーちゃん。

そして、プーちゃんはテレビに飛びついた。


『なんだこれはっ!?薄っぺらい板の中に大量の人間がいるではないかっ!』


どうやらプーちゃんはテレビを見るのは初めてだったらしい。

驚きながらテレビの横や後ろを調べている。

でも、人間はいないのでプーちゃんは混乱しているようだ。

それにしても、プーちゃんが小さくなってくれたのでテレビが見れるようになったが、どうももう化粧水のオークションは終わってしまったようだ。

テレビには違う商品が映し出されている。


「あら、マユの作った化粧水は終わってしまったようね」


「うぅむ。そのようじゃな」


「いくらで落札されたのかなぁ」


マリアも村長さんも化粧水のオークションが終わってしまったことに気づいたようだ。

それぞれ結果がわからなくて残念がっているのが手に取るようにわかる。

まあ、一番残念だと思っているのは私なんだけど。

チラッとプーちゃんの方を見る。

プーちゃんはまだ不思議そうにテレビを見つめていた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ