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お昼をマリアと一緒にとって、美味しい食事でお腹もいっぱいになった。
そうすると、家に置いてきてしまった猫たちの様子が気になってきた。
猫たちもそろそろご飯を食べたい時間だよね。
まだまだ子猫と呼んでいい時期だし、いっぱい食べさせなきゃ。
「サラさん、ダンさん、ご馳走様でした。お会計をお願いします」
「あら、ゆっくりしていっていいのよ」
「いえ、家に猫たちを待たせているので」
そう告げるとサラさんは「そう」と笑顔で頷いた。
「猫様には敵わないわね。今日は御代はサービスするわ。
だから、たまには食べに来てね。
猫様たちも連れてきて大丈夫だから。
猫様ようのご飯もメニューにあるのよ」
そう言って、サラさんは壁にかけてあるメニューを指差す。
本当だ。
【猫様のご飯(子猫用):100ニャールド
猫様のご飯(成猫用):100ニャールド
猫様のご飯(シニア用):80ニャールド】
ライフステージに合わせて三種類用意されているようだ。
お魚が好きな子とかお肉が好きな子とかもいるらしくて、好みによって配合を変更し
てくれるようだ。
たまには、手作りのご飯を食べさせてあげるのもいいかも。
「ご馳走様です。今度は猫たちも連れてきます。
とっても可愛い姉妹猫なんです」
「村長のところにいた、3匹の姉妹猫様なんだよ。
あのお転婆娘たち!」
「まあ、あの子たちがマユさんのところに行ったのね。」
「ご存知なんですか?」
マリアが猫たちのことを知っているのはわかるとして、サラさんも知っているんだ。
驚いてサラさんを見つめる。
どうも、うちに来た猫様は有名なようだ。
「知らない人はいないわ。だって、あの眷属神ナギ様の血筋だもの。
大事にするといいことがあるわよ」
「ナギ様って?」
「うふふ。その内会えるわよ」
なにその含み笑い。
気になるじゃないですか。
眷属神って神の使途のことだよね。
なんだかすごい猫様を預かっているような気がしてきた。
大事にしなければ。




