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婚約破棄されて異世界トリップしたけど猫に囲まれてスローライフ満喫しています  作者: 葉柚


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「そういえば、ハーメルさんって何者かしら?」


家までの帰り道、唐突にマリアが呟いた。


「鑑定してみれば、よかったかな?」


そう言うとマリアはフルフルと首を横に振った。


「いいのよ。それに、ハーメルさんは鑑定出来ないような気がするわ。マユも私もハーメルさんの姿を覚えていないのよね。それって強力な魔法だと思うの。マユのレベルの鑑定スキルじゃあ金色の卵と同じく鑑定出来ない可能性が高いわ」


「そっか。あれも魔法なのね。ピンクの卵を貰うまで誰だか思い出さなかったし」


「そうね。妹さんに見せたいって話だったけど、もう見せたのかしら?」


そう言えば、妹に見せるためにピンクの卵を探していたと言っていたが、こんな短期間で、妹にピンクの卵を見せることが出来たのだろうか?


「案外、マユのところに卵があるってことがわかっていたのかもね。それで、妹さんも近くまで来ていたのかしら?」


「でも、妹は病気って言っていなかったっけ?」


「病気じゃないのかもね?それか、ハーメルさんは伝説魔法の瞬間移動が出来るのかしら?」


「伝説?」


瞬間移動ってよくファンタジー系の小説に載ってたなぁ。

どこかの猫型ロボットの便利道具にも、そんな機能を備えた道具があったはず。

それにどこかの屋敷の地下には扉がたくさんあってその中の一つが違う場所に移動出来る扉だったような……。

だいぶ前に読んだ話だから、よく覚えていないけれど。


「そう。伝説。初代女王は瞬間移動が出来たと聞くわ。でも、初代王女以外で瞬間移動が出来たという話は聴かないの。だから、伝説」


「そうなんだ。瞬間移動ってすごい魔法なのね」


「……意外とマユだったらできたりして」


「まさかぁ。私なんかができるはずないよ」


マリアがあり得ないことを真顔でいうので、私はカラカラと声を立てて笑った。

初代女王しか出来なかった魔法が、私になんか使えるはずもない。


でも、瞬間移動が出来たら便利だよね。

王都まで一瞬で着けるんだもんね。

そんな便利な魔法使えたらいいなぁ。


「マユだからねぇ。気づいていないかもしれないけど、マユって意外とおかしなところがあるのよね?」


じとーっとマリアが見つめてくる。

でも、全く身に覚えのない私は、首をかしげる。


「それより、家に着いたよ。マリア、

化粧水の作り方教えてよ」


こう言うときは話題を変えるに限る。ちょっと強引な変え方だったかもしれないけど。


「まあ、いいわ。じゃあ化粧水の作り方教えるわね。まずはマーニャ様たちをベッドに運びましょう」

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