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能力者のいる普通の日常  作者: 片隅 銀
30/37

久々の安寧

七月一日、つまり隕石粉砕から翌日。

俺は家でダラダラとしていた。やることもなく、疲れもたまっているので。


そしてそろそろ昼にでもしようかと考えていると、


「ナガレーン!」


いきなり雫がやってきた。

あれ?避難させてなかったっけ?と、

聞いてみたところ、


「正直あのタイミングで逃げても手遅れかな?って思って、

 結局戻ってきちゃった。それにナガレンなら隕石程度どうにかなるかなって」


「……あっそ。ま、なんとかなったからいいけど」


「ところでおなか減ったんだけど……」


「ハイハイ何かテキトウに作りますよ」


正直雫の料理は美味いのだが、何分本人がこんなに面倒くさがりであるが故に、

俺が料理しなければならなくなる。


(よしてくれよ……俺は疲れてんだ)


例の隕石の件で電力供給は途絶えているため、

まともに料理という料理はできないが……まあ、何とかしよう。


と思ったのも束の間、台所についた途端、

机に置いていたスマホの振動音が俺の耳に入ってくる。


「何だってんだ?こんな時に……」


届いたのはメール。内容はすぐに学校の校長室に来てくれとのこと。

差出人は……


「雫、暫く家を空ける飯は自分でなんとかしろ」


「ええ?!ちょっと……」


俺は疲れて尚且つ腹も減ってんだ、勘弁してくれよ。



十分近く走って学校へ到着する。

そして律儀に靴箱で上履きに履き替えて校長室を目指す。


同じ一階の中で靴箱から何故か一番遠い校長室にようやく着く。

おかしいだろ、なんで校長室行くだけで二分以上かかるんだよ。


一応ノックをしてみる、


「入りたまえ」


あの声が聞こえる。いつ聞いても不愉快な声だ。

軽く無作法気味に中へ入る。


「なにようだ?瀬西さん?」


「あまり驚かないんだな?」


「知ってる事にわざわざ驚く必要もないだろう?

 瀬西 明校長のお兄さん」


そう、この学校の校長は瀬西さんの妹、瀬西せにし あかりという女性だ。


「いつ頃から知っていた?」


「あんたが自分の名前を言ったとき」


「そうか………まあ今はそんな事はいい」


瀬西さんは姿勢を正して真剣な眼差しで俺を観る。


「先日はお疲れ様。警察官としても一個人としても礼を言わせてもらう」


「そういうのはいいから……」


「………」


「さっさと用件を言え


 『階級五第二位:零』

            」

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