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能力者のいる普通の日常  作者: 片隅 銀
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束の間

あの男を放置したまま、俺と長里は雫を保健室に連れて行き、

適当にベッドの上で寝かせていた。


あの男は水銀を無数の針から完全な壁にしたドーム状の檻に閉じ込めてある。

下手をしたら窒息死しないかという程ガッチガチに固めている。


俺は保健室の窓際にもたれかかり、

長里は雫が寝ているベッドの近くにいすを寄せて座っている。


「ねぇ……一雨さん、大丈夫かな?」


長里が不安そうに聞いてくる。


「いきなり能力が開花して急に使ったんだ。疲れも尋常じゃない」


「あれって防御系、障壁型能力と見て間違いないよね?」


「ああ、しかも初見で銃弾を完全に無効化するのは希少だ。

 練習すれば階級四、防御面だけなら階級五に入ってもおかしくない」


「うん、でも今はあの男をどうにかしないと……」


「一応先生が警察を呼んでると思うからそろそろ来ると思うけど……」


「警察だけでどうにかなるの?」


「俺に聞くな」


そんな雑談をしていると、外から……



バキイ!



みたいな音が聞こえてきた。


慌てて外を見ると水銀製の壁に穴が空いていた。

そして中から例の男が出てきて深呼吸をしている。


(まあ、どうせ後で出すつもりだったし。

 ていうか、なんで水銀がバキ!ってなるんだよ?)


「長里!雫を見ててくれ!」


俺は窓から外へ飛び出し、男の元へと向かって走った。





「よう!やっぱあんたの能力って便利だねぇ」


俺は男にそう声をかける。


「へっ!おめえの能力も便利過ぎるだろ!隣の芝生が青く見えてんのか?」


男はそんな俺の声かけに応じてくれる。


「お前の能力、『方向操作』って言われてるけど、

 実際は『運動エネルギーの操作』だろ?」


「さすが!よくわかってるじゃねえか」


「さっきセーフティーに気付かなかったのだって嘘だろ?」


「あー、演技力が足りてねえなぁ。

 ま、これでお互い本気でぶつかり合うしかないわけだ」


「そうだな、俺もその方がやりやすい」


「じゃあ、遠慮なく!」


男が銃を発砲する。それとほぼ同時に俺は剣を作り出し射出する。

銃弾と剣はぶつかると同時にお互いを破壊しあって両方粉々になった。


「これじゃあ、お互い面白くねえなあ」


そう言うと男は右足で地面を思いっきり踏みつけた。


その瞬間、グラウンドの土が持ち上げられて、

いくつかの巨大な岩石のようにまとまっていき、

俺に向かって投げつけられる。


俺は避けたり壊したりしながらしのいでいたが、

いくら壊しても無くなるわけではないから延々と防御に徹していた。


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