第1.5話 子猫とご主人
今回はミィーアでお送りします。
こんにちはですにゃ。大魔王ヘル・ウルバとかいう方に「ミィーア」という名前を勝手に付けられたミィーアですにゃ。実はミィーアもこっそりとステータス鑑定の魔法道具に触ってみたのですにゃ。
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名前:ミィーア
種族:猫(神獣)
職業:使い魔
年齢:生後5か月
レベル:1
HP:60/60
SP:30/30
体力:30
筋力:50
物理防御:20
魔力:10
魔法防御:10
俊敏:50
スキル:
固有スキル:神獣化、言語理解
称号:なし
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この通り実はミィーアは固有スキルのお陰で言葉を何となく理解できるのですにゃ。それもこの変な場所に来てからなのですにゃ。でも、神獣化って何なのかはよく分からないのですにゃ。
あ、こんなことはどうでもいいのでしたにゃ。
それより、ミィーアがどうして元の世界で川で溺れそうになってたかのお話をしたかったのですにゃ!いえ、ミィーアは決して溺れそうになった訳ではないのですにゃ!
そうにゃ!
ただ、大魔王ヘル・ウルバって方がミィーアを召喚してミィーアはここにいるだけなのですにゃ!絶対そういうことなもですにゃ!!
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ある日、一匹の白くて物凄く可愛い子猫がいましたにゃ。その子猫は夜に河川敷の川の近くの原っぱを歩いていたのですにゃ。
すると、どこからともなく、蛾がひらひらと低い場所を飛んで来たのですにゃ。
白くて物凄く可愛い子猫はそのひらひらと優雅に舞う蛾に釣られるように追いかけて行って、ときにはジャンプをして蛾を捕まえようとするもミィーアを...
あ、白くて物凄く可愛い子猫を嘲笑うかの如くひらりと避け、ときにはハエ叩きのように手を振るうも逃げるように避けていくのですにゃ。
ミィーアは...いえ、白くて物凄く可愛い子猫は蛾を追いかけ続けていたら、疲れてしまい水を飲みに川へ近づいて水を飲んでいるとまたもや、ミィーアの前をひらひらと飛んでいるのですにゃ。
ミィーアは目の前が川だということを忘れ蛾を目掛けてジャンプしてしまったのですにゃ。
いつもより高くジャンプ出来た!!と感じながら蛾を捕らえたのですにゃ。
しかし、いま思うといつもより飛んでしまったことがいけなかったのですにゃ。
そのせいでミィーアのかよわい体では、川の流れに逆らうことが出来なかったのですにゃ。
でも、その時なのですにゃ、ご主人様がミィーアを見つけて助けに来てくれたのですにゃ。
ミィーアはそのとき、
「これから、ずっとご主人様と一緒に生活出来たら嬉しいですにゃ!」
って思ってしまったのですにゃ。
それから、ミィーアのご主人様は「ヘル・ヴァルン様」なのですにゃ!!ご主人様は自分の事を「マミヤ ケント」と名乗っていましたけど...
あれ?どっちでお呼びすればいいのですにゃ?
分からないのです...
「にゃーーーぁぁぁぁぁ!?」
「え?どうしたのミィーア?」
あ、つい、大きな声で鳴いてしまったのですにゃ。
資料室という本がいっぱいある場所で本を読んでいたご主人様をびっくりさせてしまったのですにゃ。
「にゃーん」
ごめんなさいですにゃ。
「ん?寂しいのか?」
すると、ご主人様は撫でてくれたのですにゃ。気持ちいいですにゃ。って違うのですにゃー。