第1話 いきなり魔王?
初投稿です。至らない点がございますと思いますが楽しんで読んでいただけると幸いです。物語での誤字やご指摘がございましたら、教えて下さるとしていただけると嬉しいです。
こんにちは、マミヤ ケントです。
突然ですが、俺は意味不明な事態に巻き込まれています。
その意味不明な事態についてですが、どうやら「異世界召喚」というやつみたいです。
だけど、少し普通の「異世界召喚」ではないようです。
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数十分前の俺は高校2年生の冬頃から不登校になってしまい、まともに外へ出かけたりしない生活を送っている高校3年生、季節は夏、この日の俺は珍しく夜中にコンビニへ買い出しに出かけていた。
コンビニへ行った帰り、散歩ついでに自宅近くにある河川敷にコンビニで買ったホットスナックを食べながら、河川敷へ寄って行くと川で子猫が溺れそうになっていた。
「...っん!?」
俺は溺れそうになっていた子猫のもとへ一目散に駆け出して行き子猫を捕まえた。
しかし、
「やべっ、俺泳げなかった...はず...だよね...」
そして、俺は子猫と一緒に溺れていってしまったはずだった。
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「あれ、確か子猫と一緒に溺れたはずじゃ、ないのか?」
「みゃ!みゃー!」
「うぉっ!?子猫もいる!というか、ここどこ?」
「%#%#&#%#%$%&%#?」
「え?なに?なんか、言葉みたいの聞こえたけど、何語か分からん...」
「%#%!、#%$%#%!」
「%#!」
変な言葉を話していた人?が他の仲間に命令っぽい口調で何かを伝えた。
すると、部屋に明かりが付いた。
「うっ!眩しい!何だここ...」
そこには魔法陣の描かれている床があり、さらに、いかにも「これ魔王の城だろ」っぽい雰囲気が醸し出されているとても広い部屋にいた。
「#%!#$%!」
「ん?...へ?」
「#$!」
俺は声の方へ視線を向けると、いかにも「これ魔王だろ」という感じの人?がいた。
そして、魔王らしき人?から指はのようなのもを渡され、それを指に嵌めた瞬間に魔王らしき人?たちの言葉が手に取るように分かっていった。
様々な言語を理解出来る様になる魔法道具的な?
異世界なのか?でも、目の前に居るのが魔王っぽい人?なのが気になる。
「我は、この城を治めている。魔族で大魔王ヘル・ウルバだ。お前を召喚したのは俺だ。お前はこれから俺のあとを継ぐ魔王になってもらう!」
「え?魔王?」
「みゃ?」
本当に魔王だった!じゃあ、ここは魔王城か!って!?俺が魔王を継ぐ?なにそれ、召喚者を養子に向かい入れるってこと?冗談じゃないよ!嫌だよ!
「あぁ、そうだ!」
「無理!無理!それに俺にそんな力はないし、ここどこ?家に帰りたいんですけど...あと、魔王じゃなくて、勇者の方がいい!!」
「はっはっは!随分と面白い奴だな...あぁ、名前を聞いてなかったな、名前が無いと呼ぶとき不便だからな、んー...名前は魔王ヘル・ヴァルンだ!それとその使い魔はミィーアと命名しよう!」
「ちょっと、待って!「んー?」くだぁ...さいぃ...」
ケントはウルバに反論しようとし、ウルバに力強い目で睨まれて萎縮してしましまったが言葉を続ける。
「おれ、あ、僕には名があります。マミヤ ケントです。」
「そうか、だが!そんな名など、どうでもいい!今日からお前は魔王ヘル・ヴァルンだ。」
うぅ...マジか...勝手に命名されちゃったよ...それに家に帰りたいというのはスルーされたし...
「みゃー?」
「ミィーア...これから俺たちどうなるんだろうね...」
「みゃー!」
俺はミィーアに慰めてもらいつつ、これからのことを考えると胃が痛くなるような思いをしていた。
「ヴァルン!お前はここに慣れるようになるためしばらくは自由行動を許可する!」
「はい...」
ウルバの呼び掛けにびっくりしながら答える。
「リナ!お前にヴァルンの世話係を任せる。」
「はっ!畏まりました。」
ウルバに呼ばれて出て来たリナという魔族は途轍もない美女だった。
「改めまして、ヴァルン様のお世話係をさせていただくリナと申します。何なりとお申し付けください。」
「は、はい、よろしくお願いします。」
俺はリナさんに見惚れながら挨拶してしまい、それが面白かったのか、リナさんに「ふふふ」と笑われてしまった。
さて、これからどうするかな?と迷っているとリナさんがこの城を案内してくれるそうなので帰還方法や今後のことは後で考えることにした。
まず、俺の部屋があるようなのでそこへ一番最初に案内され到着した。
「ヴァルン様のお洋服で御座います。今、着ているお洋服はあちらの籠へお願いします。お洋服を入れた籠はそのままで構いません。」
そういうと、リナさんは廊下へ出て行った。
どうして着替え?と考えたら、川へ飛び込んで服がビチョビチョだったのを完全に忘れていた。
リナさんが用意してくれたどこか魔法使いのような服に着替えながら部屋を見渡し、廊下を歩いていた時も思ったが、改めてこの城が相当広いことを実感する。
そして、着替えを終えて廊下へ出るとリナさんがニッコリと笑い「そのお洋服とてもお似合いです!」と褒めてくれたが少し気恥ずかしい。
続いてリナさんが案内してくれた部屋は魔法の実験などをしていそうな訓練場だった。
俺はそこで丸い水晶のような物が埋め込んである魔法道具らしきもの「ステータス鑑定の魔法道具」に手を掲げる様に言われたが、先にリナさんが実演してくれるようだ。
リナさんが魔法道具に手を掲げると魔法道具の水晶のような物が輝き文字を浮かべていった。
===
名前:リナ
種族:魔人
職業:秘書
年齢:153歳
レベル:75
HP:3750/3750
SP:6000/6000
体力:75(50)(×1.5)
筋力:45(30)(×1.5)
物理防御:90(60)(×1.5)
魔力:120(80)(×1.5)
魔法防御:180(120)(1.5)
俊敏:150(100)(×1.5)
スキル:火魔法(上級)、水魔法(上級)、風魔法(上級)、土魔法(初級)雷魔法(中級)、闇魔法(上級)、召喚魔法(中級)、身体強化(レベル5)、魔法強化(レベル5)
固有スキル:魔王化
称号:大魔四天王
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え?リナさん?魔王化?もしかして...リナさんを怒らせたらヤバいのでは...?でも、リナさん優しそうだから大丈夫だよね?うん!怒らせるようなことは絶対しないようにしよう!
さて!俺のステータスはーどーなってるかなー?チート的なステータスだったら嬉しいなー!
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名前:ヘル・ヴァルン(マミヤ ケント)
種族:人(仮)
職業:なし
年齢:18歳
レベル:???
HP:???/???
SP:???/???
体力:???
筋力:???
物理防御:???
魔力:???
魔法防御:???
俊敏:???
スキル:なし
固有スキル:総合鑑定(自身のステータス確認、スキルの鑑定、鉱物鑑定、通常鑑定)
称号:大魔王の跡継ぎ(仮)
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「え?」
「何ですか?これ...」
「いや、俺に聞かれても...」
「あ、申し訳ございません。」
俺は動揺しているとリナさんに逆に質問されてしまった。
何これ、本当によく分からない...てか、既に名前が完全に変わってるし...種族も人(仮)って何?
俺、人じゃないの?魔王っていったら魔族だから的なやつ?とりあえず、色々とバグっているのは置いておいて固有スキルの鑑定っていうのはファンタジーみたいで納得出来る!
けど!称号の大魔王の跡継ぎはどうしても納得できない!!
バグってるのも置いておいちゃ駄目だよなー、一様、聞いてみるか!
「リナさん、ステータスが???っていうのはよくあることなのですか?」
「い、いえ、こんなの初めて見ました。」
「ですよねー」
リナさんは大魔王へ報告しにいかないといけないような感じだったので、俺は資料室へ行ってこの世界について調べることをしたかったため、案内してもらってからリナさんと行動を別にした。