表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
安らかに  作者: 秋山 京
2/6

行方不明

人が死ぬ表現があります。

全体的に暗い物語です。

苦手な方はバックしてください。

休日出勤したあの日、昼休憩から帰ったら部下がやばいと騒いでいた。

どうしたのかと問えば、妻が土砂崩れに巻き込まれそうになったとのこと。

帰宅を促したが、怪我も無く連絡が取れているから平気だとそのまま残っていた。


帰りの電車で確認すると、家屋を飲み込んだ土石流はニュースになっていた。

海沿いの道路は通行止めで、県をまたぐには山を越えなければいけないらしい。

行方不明者が××人…、××地区は断水で…、続々と情報が追加されていく。


会社から車で30分もしない距離での出来事だけれど、

僕にとってちょっと遠い出来事だった。



翌日出社するまでは。



「鈴木さんと連絡取れない…。週末実家に帰るって言ってたから巻き込まれたのかも」

部下の一人が心配そうに話していた。

それを聞いた時、彼とはロッカーで会わなかったなと思った。

また、勤務時間の30分前に出社する彼が連絡なしに休むのは異常だと。


次の日から2つ隣にある彼のロッカーを気にするようになった。


数日過ぎても彼の姿は、無い。


会社前の道路を、自衛隊の車が通るようになった。

道路の土砂を取り除いてくれているらしい。




2週間がたって、

行方不明者に彼と、彼の家族の名前が公表された。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ