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プロローグ
人が死ぬ表現があります。
全体的に暗い物語です。
苦手な方はバックしてください。
日常が不意に消える事もある。
そう改めて思ったのは、彼とまだ連絡が取れないと同僚の囁き声が耳に入ったからだ。
彼が無断欠勤をして3日がたっていた。
始業時間が僕よりも30分遅いのに、ロッカーで一緒になる事が多く少しだけ会話をする仲だった。
職場で友人をつくらない僕にとって、親しい部類に入る方だ。
連絡先迄は知らないが。
就職して10年。
昨日と同じような日々が、続いていくと感じていた。
否、僕にとっては今も日常が続いている。
あの日もそうだった。