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後編

感謝祭二日目の朝である。

アリーチェはイベント会場のチェックをしながら、背伸びした。


「いいお天気」


今日も盛り上がりそうである。



アリーチェは遠くで警護の指揮をとっているクーゴを見つけた。

隊員たちと話をしているクーゴは、笑顔まで見せている。


昨日、これっぽっちも急ぎではない仕事にのろのろ取り組んでいたところに、ノック音と共にクーゴが入ってきた。

時計を見たアリーチェは、引きつった。

住んでいる自宅までは往復30分もあれば十分なので、ゆっくり話をしながら帰宅することもできただろうに、最短すぎる。

本当にロベリーを送っただけで、戻ってきたらしい。

こちらの気遣いが、全然伝わっていなかった。

だんだんと怒りがわいてきたアリーチェだったが、そんなことに気づかないクーゴが「手伝えることはあるか?」と言うのだから、力が抜けた。


残念過ぎる。



いや、しかし!

アリーチェは胸元の書類を抱きしめた。

今日こそ。

今日こそ絶対に、その背中を蹴り飛ばすのだ。

やるといったら、やるのである。


ロベリーは昨日と同じく、午後少し前からの勤務だ。

イベント会場からそれを見ながら、アリーチェは動き回る。


クイズ大会も大成功だし、模擬戦も迫力があった。

第三番隊の隊員たちも素晴らしい技を見せ、拍手喝采である。


クーゴも周囲を警戒しつつ、困っている人がいれば声をかけ、積極的に動いている。

見た目は熊だかゴリラだかのせいで威圧感を与えるクーゴだが、その顔は功績とともに知られているので人気はあるのだ。


「アリーチェさん、皆さん集まってきましたよ」

「わかりました、行きます」


呼ばれたアリーチェは、振り返って走り出した。


イベント会場に設置されたステージの裏で、騎士達が並んでいる。

制服に乱れがないかを確かめ、名前と階級を確認する。

今から行われる「騎士へのお願いタイム」というイベントの準備だ。

「すまん、遅れた!」と走ってきたクーゴを入れて、全員がそろった。

走ったのか、息を乱しつつ制服を整えているクーゴに視線を向ける。


「何があったんですか?」

「あぁ、いや……迷子の少年がいてな。送り届けていたら遅れた、すまん」

「時間はありますから、問題ありません。大丈夫だったんですか、その子」

「あぁ。肩車をして本部に連れて行く途中に、父親に引き渡せたぞ」

「そうですか、良かったですね」


何となくその光景が浮かんだ。

きっとその少年は、騎士を目指しそうな気がする。



頷くクーゴの後ろで、音楽が鳴る。

いよいよイベントの開始だ。


「素敵なお願い事がくるといいですね」

「実戦向きのヤツな」

「役割がわかっていらっしゃるようで、何よりです」


クーゴは、自分にくるお願いごとを理解している。

お願い等と言いながら、なかなか大変なものもあるのだ。


「皆さん、どうぞ」


司会者は、第一騎士団の秘書の男だ。

その声で、騎士たちがそれぞれステージ上にあがっていった。


それを確認して、今度は表側へ回る。

抽選で当たった一般客が、ずらずらと並んでいた。

アリーチェは、他の担当者と共にお願いの内容を確認していく。


確認ができたものから、ステージに案内する。

ステージ上のクーゴも合わせて五名の騎士が椅子に座っている。

その騎士の中から一人を指名して、お願い事を読み上げる。

騎士はお願い事を、精一杯叶えなければならないのだ。


お願いの内容は、幅が広い。

「お姫様抱っこをしてほしい」「膝をついて、忠誠を誓うセリフを言って欲しい」等の女子向けのお願いは多い。

第一番隊に所属している、所謂イケメン騎士に指名が殺到する。

すらりとした体格なのに、ひょいと軽々女性を抱きかかえるのだから、さすが騎士というところだろうか。

リップサービスも忘れない。

女性の声高な歓声が飛び交い、イベント会場が盛り上がる。


子どものお願いごとは、可愛いものが多い。

指名された騎士は、しゃがみ込んで視線を合わせる。

「剣を触りたい」と言われれば、腰にさしている剣を取り外し、そっと触らせてあげるのだ。

子どもには危ないし重たいが、そっと支えて一緒に素振りもしたりする。

「騎士になりたくて……」と漏らせば、子供用の騎士服の登場だ。

制服と実装と二種類あり、どちらも簡単に着用できるので大喜びだ。


少年や大人の男性に多いのは、勝負事である。

第一線で活躍するクーゴの出番だ。

「腕相撲をしてほしい」と言われれば、アリーチェが奥から机を持っていく。

鍛えた熊に怖いものはない、瞬殺である。

しかし時にパフォーマンスとして、平然とした顔で相手を受け止めることも忘れない。

「筋肉を見せてほしい」と言われたときは固まっていたが、脱ぐわけにもいかないので精いっぱいの腕まくりで、ムキムキしてみせた。

男相手に筋肉を触られ「すっげー固い!」と称賛されたりもする。

「一戦お願いしたい」と言われたら、肉弾戦である。

全員でステージをセッティングして、何かあったら止められるようにスタンバイ。

「始め」の合図で相手はクーゴに向かっていくが、熊とゴリラのサラブレッド相手にはどうにもならない。

ころりと転がされ、腕をひねり上げられ「痛い、痛い!」と叫ぶだけである。

「やっぱ、強いっすねー」と、キラキラした瞳を向けられて、クーゴは困ったように頭をかいた。


そうして、最後の一名のお願いも叶え、会場に拍手が鳴り響いたときである。

司会者が、さっと右手をあげた。


「ではここで、サプライズとして本当に本当の最後の一名にご登場いただきましょう!」


ステージ上がざわつく。

騎士たちがお互い顔を見合わせるのも仕方がない、伝えていないので訳がわからないはずだ。

しかしそれもイベントの一環と思っている客が拍手をする中、アリーチェは壇上に立った。


「アリーチェ!?」


視界の端で、驚いた顔をしたクーゴが見える。

答える必要はないので無視して、会場に向けて手を振った。


「第三番隊の秘書、アリーチェさんです!」


歓声が飛び交う中、アリーチェはステージ上から手を振りながら歩みを進める。

右奥に、休憩中のロベリーが見えた。

イベントスケジュールを逆算して、この時間にぴったり合わせて呼んだのだ。

ロベリーも笑いながら手を振ってくれている。

タイミングも完璧だ。


置いていかれている状態の騎士たちを放置し、司会者がマイクを向けてくる。


「では、アリーチェさん。ご指名をどうぞ」

「第三番隊、隊長でお願いいたします」


きっぱり告げると、周りから「おぉー!」と声が漏れた。

部下が上司を指名したのだ、盛り上がらないわけがない。


挙動不審になりながらも、クーゴが歩いてきた。

目を丸くしたクーゴは、これからアリーチェがすることなど考えてもいないだろう。

むしろ、心配そうである。


「おい。何があった」

「予定通りですけども」


こそこそと会話するだけでも、客の声があがる。

それをわかっていて、アリーチェは司会者に目を向けた。

打ち合わせ通り、もう一本マイクを渡される。

アリーチェはスイッチを入れ、マイクが入っているかをさっと確認した。


「アリーチェさん。お願い事をどうぞ!」


司会者の声に、アリーチェはぐっと前を向いた。

ここまで来たからにはもう逃げられないので、覚悟を決めるだけである。


「ここに、植物園のチケットが二枚あります」


ポケットから植物園のチケットを取り出すと、周囲がざわざわとし始めた。

「おいおい、まさか」「デートの誘いか?」「告白か?」と、自由な意見が耳を掠める。

その声をまるっと飲み込み、アリーチェは二枚のチケットをクーゴに向けて差し出した。


「今すぐこれを持って! 一緒に行こうと、好きな人を誘って、んぐっ!」


酸素が切れた。

目を見開いたアリーチェは、自分の口を押さえつけるクーゴを見た。


「んむぅ!」


ヤバい、苦しい。

クーゴの手が鼻まで覆っているので、息が吸えない。


「ちょ、隊長! 彼女死にますって!」


壇上にいた他の騎士の言葉で、クーゴの手が離れた。

途端にくらりと揺れる。


「す、すまんアリーチェ! 思わず体が……」

「このっ……」


げっほげっほと咳き込むアリーチェと、おろおろと謝るクーゴに周囲も大混乱である。

司会者が声をあげるが、統率が取れない。

必死に立ち上がったアリーチェは、落として転がっていたマイクを拾い上げた。

謝るクーゴは、他の騎士たちに引き離されたようだった。

アリーチェは振り返る。


「そのまま、そのヘタレ熊を押さえつけておいてください!」

「え、熊?」


戸惑いながらも、反射的にクーゴが動けないように押さえてくれている騎士たちの優しさに感謝する。

戸惑った声をあげるクーゴは、相手が仲間であるため振り払えないようだ。

今のうちにとアリーチェは、マイクを口元に近づけた。


「今すぐこの二枚の植物園のチケットを持って、好きな人をデート」

「あああああああ、アリーチェ! 待て!」


一番大切な所で熊が吠えた。

野太いながらに情けない声が響き渡り、マイクの声すらかき消した。


アリーチェは顔をずらし、後ろでクーゴを押さえている騎士を見た。


「雄たけびがうるさいので、黙らせてもらえませんか?」

「……え、え?」


飛び火である。

だが、ちらりとアリーチェを見た第一番隊の騎士は笑って「お願いされましたからね」と、クーゴを後ろから押さえつけた。

腕を後ろに回し、そこに力をかける。

反対側も支持し、別の騎士が押さえつけた。

さすがにクーゴも、騎士四名に足と腕、肩も押さえられて膝をつく。

素晴らしい連携、隊が違うとはいえ、さすが騎士である。


「お、おいっ!」

「猿ぐつわいります?」

「そうじゃない!」


第一番隊の騎士が、慌てるクーゴに平然と言い返している。

強い、今度何か差し入れを持っていこう、とアリーチェは決めた。


「では改めまして、アリーチェさん。お願い事をどうぞ」


空気を読んだ司会者が、慌てて近づいてきた。

熊の大暴れのせいで、予定時間が押している。

アリーチェは、押さえつけられているクーゴを見た。


クーゴは訳が分からないはずだが、ただただアリーチェを見ていた。

焦りと驚きの奥に、アリーチェへの心配がのぞく。

こんなときまで部下のことを心配するなんて、本当に残念な人だ。


「隊長」


マイク越しの声が、震えた。

アリーチェだって本当は、こんなふうに嫌がるクーゴを大砲にねじ込んで無理やり吹っ飛ばすやり方をしたいわけではなかった。

見た目は熊だしゴリラだし、黙っていたらでかい建造物だし、口を開けば雑だし声もでかいし、うるさい。

アリーチェの前では生産性のない会話をぐっだぐっだと繰り返し、いつまでたっても前へ進もうとしない。

それでも、皆を守るための責任感があり、誰よりも前で戦うことができる強くて優しい人。

その大きな背中を、崖っぷちから蹴落とすことに決めたのだ。

誰のためでもない、自分のために!


視界の端に、胸元で手を握りしめているロベリーが見えた。


「私の親友は、誰よりも素敵な人なんですよ」


静まり返った会場に、アリーチェの声だけが響く。

クーゴの目が真ん丸になった。

その瞳を見つめながら、アリーチェは言う。


「私が秘書の勉強をするとき、読み合わせに付き合ってくれて。疲れた時には甘い物がいいらしいよって、たくさん差し入れもくれるんです」

「おい、アリーチェ」

「気持ちが落ち着くよって、花を活けてくれるし、掃除もしてくれて。私が地元から引っ越す時だって、サポートするからって一緒に来てくれる優しい人なんです」


そう。

ロベリーは誰よりも優しくて、素敵な親友なのだ。

地元を離れることに不安も感じていたアリーチェに「応援隊、隊長だから」と笑って、一緒についてきてくれた。

知り合いもいない中で寂しいのは同じだろうに、自分の仕事も持ち、二人が住む小さな部屋でアリーチェを助けてくれている。

ロベリーがいなかったら、アリーチェは今ここにいなかったかもしれない。

そんな親友に、誰よりも幸せになって欲しくて何が悪い!


どうしてなのかわからないけれど、じわり、と目元が熱くなる。

震える声を押さえつけて、足に力を入れて背筋を伸ばす。


「今すぐ! このチケットを持って、ロベ、むふぅ!」

「もういい、アリーチェ。わかったから」


静かな声が、アリーチェの耳に届いた。

アリーチェの口元に押し付けられた手は、今後はアリーチェの口をふさいだだけで、息が吸える。


目の前に、クーゴが立っていた。


その後ろで、騎士たちが転がっている。

第一番隊の騎士が、苦笑いをしながら痛そうに腕を振っているのが見えた。


アリーチェは、唖然とした顔でクーゴを見上げた。


「騎士の方々全員、振り払ったんですか」

「突っ込むところがそこかよ」

「えぇー? もう、熊ゴリラじゃなくて、キングコングじゃないですか」

「お前、覚えてろ」


熊ゴリラ改め、キングコングは顔をしかめた後、アリーチェの手から植物園のチケット二枚を引っこ抜いた。

そのまま、ひょいっとステージから飛び降りる。


「隊長?」

「お願いなんだろ?」


すたすた歩くクーゴは、そのまま客席にまで入っていく。

クーゴの歩く先が、波が割れるように見事に開いていく。

その足が、ロベリーの前で止まった。


会場が、物音聞こえないほど静かになった。

誰もが動きを止めて、じっと見入っている。


アリーチェからは、クーゴの後ろ姿しか見えない。


「ロベリー嬢。良ければ、ご一緒していただけないでしょうか」


するりと言葉が流れる。

ごくごく普通の声だったが、静まり返った会場に響くには十分だった。

一方で、アリーチェはぽかんと口を開けた。


え、それだけ?

告白は?

好きですって言わないの?


ぐるぐるとアリーチェの中で突っ込みと苛立ちと、驚きが混ざる。

握りしめた両手が震える中、何故かロベリーがアリーチェを見た。

その口元が、ふわりとあがる。


「はい、喜んで」


ロベリーが小さく頷いたのがわかった。

瞬間、爆発するかのような拍手が会場を包み込む。

客の一人がクーゴに「良かったなぁ」と絡んだ途端、クーゴを中心に人が集まりだした。

慌てて警備をしていた騎士たちも集まっていく。


ステージの上からそれを眺めていたアリーチェは、大きなため息をついた。


「良かったですね、アリーチェさん」


声をかけてきてくれたのは、司会をしていた第一番隊の秘書の男だ。

その声を聞きながら、アリーチェは震えるのを堪えながら頷いた。

こんなところで泣く予定は、一切ない。



感謝祭は、大成功だった。

特にアリーチェとクーゴのすったもんだの喜劇は、クーゴの意中の人まで暴露されたことも含めて、一気に広がった。

どれもこれも好意的な捉え方をされたのは、日頃の騎士たちの態度のおかげだろう。

クーゴは「騎士様も人間だしな」と声をかけられ、「頑張れよ」などと、応援までもらったらしい。

感謝祭の目的の一つは、騎士に親しみを持ってほしいという思いもあるので、この辺りでも成果があったようだ。


そうやって、一連の流れは決着した翌日。


アリーチェとクーゴは、二人仲良く書類と格闘していた。

何となく緊張した雰囲気が漂う中、かりかりとペンを走らせる音だけが響く。


「あぁ、くそ。始末書は苦手なんだっつーの」

「監督不行届でしたから、仕方がありませんね」

「お前のせいだろが!」

「できる部下ですみません」


間髪おかずに言い返すと、クーゴは口をパクパクさせていた。

アリーチェは、謝る気などさらさらない。


あのイベントで、アリーチェがクーゴに発破をかけることは、実はあの場にいた騎士五名以外は全員知っていた。

アリーチェとて勝手に突き進んだわけではない。

騎士団長にまで計画書を提出して、プランを通したのだ。

クーゴがロベリーを好きだということは、皆口にしないだけでほぼ全員知っていたので、団長も許可を出した。

「あいつは、それぐらいやらんと動かんだろ」と、大笑いで判子をついた。

そんな状態だったので、あの会場には、時間がある騎士が野次馬状態で控えていたことを、クーゴは知らない。


結果として、クーゴとロベリーの仲は公然の物となった。

そしてクーゴはアリーチェの計画を気づかなかったためと、始末書を書くはめになったのである。

またアリーチェも、思った以上の騒ぎを引き起こした張本人として、始末書を作成中である。


しばらくしてペンをおいたクーゴが、アリーチェを見つめた。

黙々と仕事に取り組んでいる横顔を見て、口を開く。


「アリーチェ」

「はい、何でしょうか」


顔をあげた彼女は、いつもと変わらない。

そっと視線をそらして、クーゴが「あー」と頭をかいた。


「言い忘れていた、が。その……感謝してる」

「…………はぁ」

「だ、だから! 礼を……」

「お礼なんて必要ないですよ」


もごもご言うクーゴに、すぱーんと返答が返ってきた。

ぽかんとするクーゴを見ながら「私はですね」とアリーチェは息を吐く。


「ロベリーが幸せなら、十分です。隊長のためではありません」


ここまでクーゴに無茶苦茶をしたのは、ロベリーのためである。

昨日帰宅するや否や「アリーチェ」と抱き着いきて、頬を染めて喜ぶ親友のためでしかない。

ロベリーがクーゴを好きだから頑張っただけで、ロベリーが別の人を好きだったらクーゴは消し去ってやるところだった。


クーゴはごくりと唾をのむ。


「そうなのか…」

「そうですね。ですから、彼女が世界で一番幸せに過ごせるよう、手も品も尽くしてください」

「お、おお」

「ちなみに今日、ロベリーは在宅ですよ。早く始末書を書き上げて、デートに誘ったらどうですか?」

「え、き、昨日の今日だぞ!」

「植物園にはいつ行くんですか?」

「や、予定は……その、魔物もでるかもしれないからな、日程を確認してから、と思って」

「ではこれを。今のところの隊長の予定表です」

「準備良すぎるだろ!」


立ち上がりわざわざ席まで持ってきたというのに、クーゴは受け取ったまま見ようともしない。

アリーチェはため息をついた。


「進化したと思ったのに、ただのヘタレキングコングじゃないですか」

「それ、ただの悪口じゃねぇか!」

「事実を認めた方が、楽になりません?」


ぎゃいぎゃいと声を荒げるクーゴに、アリーチェもため息交じりで返す。

とっても賑やかな第三番隊執務室に、軽やかな風が吹いた。


お読みいただき、ありがとうございました。

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