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異世界帰りの勇者、RPG世界にモブ転生  作者: ヒカリ
第一章 王立学園入学 そして邂逅
6/24

[大幅改変中]    王都までの道のり 3歩目


 〈空〉の特殊魔法を持つ、ルルーフ・スカイ。


 彼女は現在20歳で、魔法学園の先生をしている。元々平民ーー平民に苗字はないーーだったが学園在学中に魔法で暴れまくったため、能力がバレてルルーフ家(風の公爵家)の養子となった。


 淡いライトグリーンの髪やいつも眠そうな顔が印象的だ。髪はふわふわ、いや、ふわっふわな天然パーマであり、後ろから見れば毛玉が服着て歩いてる様に見えるだろう。背は低く、150cm程度。

 透き通るような白い瞳を持っており、気だるげなたれ目とまろ眉がチャームポイント。


 常に宙に浮いて移動しており、丸まって眠りながら移動していることもある。プレイヤーの間では「毛玉の神」だの「ゆりふわ圧殺系ロリ」などと呼ばれている。


 そんな彼女が、魔法使いを思わせる黒いローブを羽織り(もこもこパジャマの上から)、


おかしな格好をしながら宙に浮いていて、だんだんと地面まで下りてきているようだ。


「ふあああっ、まったく〜。なんで〜まだこんなところにいるんですか〜」


 思いがけない出会いに思考が止まってしまっていた。


「え?いや…あの、すみません。………えっとあっ、貴方は一体?」


 俺は彼女のことを知っているが、村に引きこもってたこともあり本来ならば外の知識などほとんど無いはずだ。

 違和感を持たれないために知らない風を装っておく事にした。…どもったような会話は演技です、はい。


「うん〜?私は先生のルルーフ・スカイです〜。学園から貴方を迎えにきました〜。んっ、ふああっ、ん〜〜ちょっと寝て良いですか〜?」


 そう言いながら、後ろに浮かせて持って来た大きなクッションに包まろうとする。


「いやダメですよ先生。迎えにきたなら俺をちゃんと学園まで送ってください。というか事前に手紙とか送りました?知らなかったんですが」



「ん〜〜、………まあ、良いじゃないですか。そんなどうでも良い事は忘れて、さっさと行きましょう」


 眠そうな顔をキリッとさせながら、俺の疑問を有耶無耶にしようとしてくる。ゲームだから特に気にしなかったが、実際会ってみるとぐうたら人間すぎる。学園も苦労してんだろうな。


 お偉いさんの胃が破壊されないことを祈っていると、俺の体が少しずつ宙に浮いていく。


「えっ、ちょっと何をして」


「それじゃあ〜王都まで1名様〜ご案内〜〜」


 スカイと共にだんだんと空に向かって浮いていく。この人絶対に説明するのが面倒くさくなったな。

 このまま連れていかれる前に、とりあえず叔父さんと話しておかないと。


「叔父さん!!学園から迎えがきただけだから心配しないで!!俺は大丈夫だから、父さんや母さんにも伝えといてね!!じゃあ行ってきます!!」


 なるべく早口で、俺が大丈夫である事と両親への伝言を頼む。急に宙に浮きながら話してくる俺に呆気に取られてポカンとしていたが、気を取り直し笑みを浮かべる。


「おう、行ってきな!!」


 空へと浮かぶ速度はかなり速く、木々の上にまで浮いたところでもう叔父さんの姿は見えなくなった。

 振り返ると、スカイはクッションをうまく使いながら丸まっている。


 そのまま俺を連れて、王立学園のある王都まで向かうようだ。馬車よりもかなり早く着く事になるが、むしろ色々な街をま見ずわることができなさそうで少し残念だ。


 道中で叔父さんにも王立学園の事について聞きたかったんだがな。ゲームとこの世界の違いについても知る必要があるし。


 代わりとしてスカイに話を聞こうとしたが、スヤスヤと眠っているので起こすのは罪悪感を感じるなー。


 まあ、起こすけどね。


「すみません、起きてください!」


 彼女の体を揺さぶる。俺とスカイは横並びになって飛んでおり、距離も近い。そのため簡単に手が届くのだ。


「んんっ、ん〜〜寝させてよ〜〜」


「ダメです。急に連れ出されたので予定がパーになったんですよ。責任とってください」


「はあ、なんで私が〜こんな辺境まで〜生徒を迎えに行かなきゃいけないの〜〜? も〜〜。しかも〜よりによって空飛んでるっていうのに〜景色見ずに話しかけてくるタイプだし〜」


 本人を前にしてぐちぐち言うとはやるな。だが俺も日本で一度成人した身、つまり中身は大人だから受け流して煽ててやろう。


「すみませんね、わざわざ辺境まで。というか、この空飛ぶ魔法って多分ですがかなり難しいですよね。こんなすごい魔法を使える人って学園にいっぱいいるんですか?」


「うんにゃ〜私ぐらいかな〜〜」


「へえ、凄いですね!でも、なんでそんなすごい先生がわざわざ俺を迎えにきたんですか?」


「えっ………………い、言わないとダメですか〜〜?」


「あっ、いや、じゃあ別にいいです」


 この反応はあれだな、何かめっちゃ怒られるミスしたんだろうな。

 彼女は不都合なことや自分のやらかしを隠そうとする癖がある。それは仕事のミスなども同様で、結局バレて散々な目に遭うまでがワンセットなんだよ。なお、上司等もとばっちりで散々な目に遭うものとする。


 まあ隠し事は苦手っぽいし、反応が分かりやすいからギリギリセーフ、なのかな?


「そっそうですか〜?、なら良いんですが〜〜」



………気まずい。


 ちらっと横を見ると、顔をクッションに埋めて、唸っているスカイの姿が見える。

 どうやらこっぴどく怒られた時の記憶が蘇っているようだ。


 結局、あんまり学園の話は聞けなかったし、スカイも眠れなくなったし散々な目に遭ったな。



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