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異世界帰りの勇者、RPG世界にモブ転生  作者: ヒカリ
第一章 王立学園入学 そして邂逅
12/24

[大幅改変中]    銅級を目指して 2 余裕と油断


 フォレストウルフリーダー達を倒した後も深層の奥へと進む。

 

 そして歩き続けていると何回か敵と戦闘する事になった。ウルフ達以外には<ホブゴブリン>を中心としたゴブリン軍団、単独で襲ってくる<二角ウサギ>等も道中で倒した。


 今回はモンキー達とは運良く出会わなかった。アイツら攻撃が当たりにくいから面倒なんだよ。


「そういえば、<初心者の森>に出てくる上位種って銅級下位という位置付けな筈なのに思ったより弱いな」


 確かゲームでは(ランク)の下位に認定されている魔物は、その下の級でもギリギリ倒せるレベルっていう設定だったか?


 銅級下位撃破が余裕な今の俺なら、銅級中位に挑める実力があるって事かもしれんな。


 心の余裕が雑念を生み、警戒を鈍らせる。


 そんな中、大きな半透明の球体と二本の角を持つウサギにエンカウントした。つまりビッグスライムと二角ウサギだ。


「えっ、そんな事あんの!?」


 この<初心者の森>で上位種2体が同時に出現する事なんてあったか!?難易度急に上がり過ぎてんだろ!

 

 つい驚いた俺は二角ウサギによる先制攻撃を許してしまった。ウサギは白い体を小さく丸めて引き絞り、矢の如く飛び出して自慢の角を突き刺そうとしてくる。


「クッ、危なっ!」


 胸の中心当たりを狙って一直線に向かってくるウサギを、身体を捻って回避する。


 なんとか避けることはできたが体に少し掠ってしまった。いつもならもう少し落ち着いて対処できるはずだが今はタイミングが悪い。


 息もつかせぬ間に、ビッグスライムが直径30cm程度の球体を保ったままこちらに向かって跳ねてくる。その姿はまさに叩きつけられたボールの様で、結構なスピードを出しながら俺の頭上付近まで跳ね上がった。


 隙を見せる事になるが、攻撃を避けるには倒れ込みながら回避するしかない。


 倒れながら転がり、体勢を立て直すとスライムとウサギの位置を確認。2体とも同じ方向に居るのがわかった。


 スライムはまだポヨンポヨン跳ねているがウサギはこちらを睨んでおり、いつでも襲い掛かれる状態だ。


 さっきまでは動揺していた事に加えて2種類の魔物に気を向ける必要もあり、しかも、どう連携するのか未知であった。

 だが、一度連携をみてしまえば大体のパターンは把握できる。時間差攻撃をしてくるというのなら、逆に利用して各個撃破してやろうじゃねえか。


 再度、ウサギが二本角をこちらに向けて攻撃してくるが、いつものようにカウンターを入れて胴体を切る。ウサギは直線にしか跳んで来ないが、瞬間速度ではウルフ達よりも速くて首を狙って切ることは出来ない。


 倒すためにはもう一撃入れる必要があるが、スライムを一瞥すると丸い体を逸らせ?て今にも攻撃してきそうだ。


 そして身構えて迎撃の準備をーーー


「ーーー来ない?っ!!まさか」


 振り向くと同時に、前と後ろから地面が爆ぜたような音が聞こえた。ウサギが向かってくるのが見えるが、おそらく後ろからもスライムが来ているだろう。


 絶体絶命、という訳でもない。

 

 今までウルフやらモンキーやらに囲まれてきたんだからこういう状況になったことも何度かある。


 ただ今回は敵が共に上位種の、異なる種類の魔物ってだけだ。


 いつも通り対処しようと体が反射的に動く。


 ウサギの攻撃に向かって進み、体を傾けてギリギリで回避。ついでに剣を敵の攻撃に合わせて突き刺し、敵が剣から抜けるように振り落とす。


 体を横向きにして後ろの方をチラッと見るともう一体の姿が目前まで迫っている。ステップを踏んで、下がりながら敵を正面に構えて剣を振り下ろす。


 相手ははビッグスライムなので弱点である(魔石)目掛けて剣を振り下ろした後、クルッと回転しながら相手の横を通り抜けて敵を切り裂く。まあこの世界じゃあスライムだろうと裂くことは出来無いわけだが。


「ふう、何とかなったな」


 今回はかなり厳しい戦いだった。


 動揺しなかったらもっと楽だったとは思うが、そこは仕方ないさ。うん、仕方ない。


 今のレベルで上位種を2体同時に相手させられるなんて驚くに決まってんだろ。敵のレベルは大体14〜15くらいだろうから俺よりレベルが高いんだぞ?


 まあ、それでもこの世界の<()()>があるだけマシだがな。


 今まで<初心者の森>で戦ってきて3体以上の集団でかかって来なかったり、長時間ーーウルフリーダーと仲間達に対しては初見で倒すのに30分以上掛かったーー戦闘してても敵の増援が来なかったりと所々おかしな事が起こっている。


 この<仕様>のおかげで今まで助けられたし、これからも助けられるだろう。


 だが、どれだけ敵の数が限定されても格上相手に数的不利になるのはキツ過ぎる。


「くっそ〜。余裕を感じてる暇なんてねえじゃねえか」


 俺は頭を掻きながら、この先の戦闘がより厳しいものになる事を予感した。



 さっきの戦いが終わってから2分程経つ。そろそろ最深部に到着する頃だろうと当たりをつけて警戒していると、下卑た笑い声が聞こえる。


 ゴブリンの声だ


 



 <ホブゴブリン>は<ゴブリン>よりも大きく、1m30cmぐらいの筋肉質な緑色の身体を持つ。毛皮そのもので全身を覆って鎧とし、石と木の枝で作った槍で攻撃してくる。


 そしてゴブリン達を指揮し、知能を強化して石の槍などの加工?した武器を使わせる。


 とはいえウルフやモンキーのように高いステータスを持っておらず、武器や防具で補っているのがゴブリンなので取り巻きは絶対一撃で倒せるし、ホブゴブリンも槍による突きを弾けば楽勝なはずだった。



 そう そのはず“だった„ のだ、さっきまでは。



「おいおい、ホブゴブリン3体同時だと?」


 笑い声を上げながらホブゴブリン3体が目の前に現れて、槍をこちらに向けながら囲んでくる。


 集団で襲ってくる奴は大体こういうパターンだから慣れているといえばそうなんだが、いきなり上位種3体で来られたら対応は難しい。


 それぞれが連携しながら時間差をつけて槍でチクチク刺してくる。特に厳しいのが、敵が慎重に攻撃してくるのでカウンターが決められない。そのため剣と槍のリーチ差的にこの状況を覆す事ができないのだ。


 このままやられたらジリ貧だな。状況を変えるためには覚悟を決めるしかない。


 そう考え、カウンターを決めれるチャンスを待つ。





ーーー今だ!!


 俺の正面に立つホブゴブリンが槍を突き刺す瞬間を狙う。相手の突きに合わせて槍を剣で弾くと、前に向かって突っ込む。


 後ろから攻撃が来て槍が背中に突き刺さるが、無理をしてでも1体を潰しに行く。正面の奴に剣を刺したら首も掴んでくるりと反転、他2体からの攻撃を防ぐ盾にする。


 敵は攻撃を止め、こちらの出方を伺っているようだ。思った通り、そんだけの知能があれば仲間を攻撃するのは躊躇うよなあ。


「槍でブッ刺して来やがってよお、さっきのは痛かった…ぞ!」


 掴んでいるゴブリンから剣を抜いて、相手に向かってぶん投げる。2体の敵は投げられた奴を避けながら左右に1体ずつ分かれて俺を挟み込もうとしてくる。


 俺はすぐ槍を拾って走り出す。実は剣で突き刺した時にゴブリンは槍を手から落としていたんだ。


 俺から見て左手の奴に向かって行き、敵の突きを剣で流したら拾った槍で腹にブッ刺す。


 右手に行った奴が来るので、刺さったゴブリンごと槍を振って放り投げる。一緒に吹き飛んで行った隙に槍を失った奴にトドメを刺す。


 今度は完全な2体1 だ。


 相手もさっきのような状況を警戒しており、こちらを挟み込もうとはしてこない。こちらを睨みながら、片方が自分に刺さった槍を抜いて二刀流になる。


 バカめ!槍を一度に2本も使えるわけがないだろうが


 俺が一歩前に出ると一斉に襲いかかってくるので、攻撃を剣でいなし続ける。すると槍を2本使っているやつが槍を引いた時にバランスを崩した。


 その瞬間を狙って、回り込みながらバランスを崩した奴の胴体を切って倒す。


 残ったやつが槍をブンブンと振り回してくるが、暴れてくれた方が攻撃が分かりやすくて有難い。タイミングを測って攻撃を入れていく。


「これで終いだ!!」


 最後の一撃を右肩から胸を抜けるように通す。ホブゴブリンはそのまま膝から崩れ落ち、煙となって消えていった。



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