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異世界帰りの勇者、RPG世界にモブ転生  作者: ヒカリ
第一章 王立学園入学 そして邂逅
10/24

[大幅改変中]    王都の散策 3 頼る


 どうも、今日で何回もやばいなって言いまくる男、シシ・クロウだ。


 うーん、やばいな。


 現在の所持金は、2.6万Y。まあ、あと1万Yあればギリギリ生活できると思うが。


 最大の問題は貯金が無いって事だ。正直俺の適正はゴミだ。メインキャラと比べたらまさに象と蟻の戦力差。だが、だからと言って魔王討伐を諦める気は無い。


 そのためにはスタートダッシュが肝心で、性能の良い武器や防具を序盤に手に入れて誰よりも早くレベルupや有用スキルの取得を図らなければならない。


 それに金はあればあるだけ良い。


 例えば、ゲームではランダムに旅商人が出現して、いろんな商品を売ってくる。

 その中には旅商人からしかーー商品として出ているかは確率だがーー入手できない強力なアイテムなどもある。

 

 ゲームとは違って、この世界中を探せば生産元を見つける事が出来て、いくらでも買えるのかもしれないがそんな暇は無い。


 学園に通う間にやる事は大体決めているからな。


 だからこそ、金で解決できる事は金でした方がいい。最低でも10万…いや、せめて5万Yは欲しいな。


 時間さえかければ貯めれるとは思うが、鉄級と銅級では依頼に対しての報酬の差はかなり大きい。なんとか学園が始まる前までにランクアップして稼ぎたいのだが。


「何か方法はないか?」


 考えに詰まり森の中で唸っていると、今しがた通って来た道の方から足音が聞こえた気がした。

 

 振り返ってみると、もじゃもじゃなアフロと髭を携えた 大柄の男が1人いる。

 

 まさかお前は!………誰?


「んおっ、もしかしてアンタか?森ン中にドロップアイテムを放置していたんわ。若けえの、しっかり持っていかんかい」


 全体的にもじゃもじゃなオッサンは、こちらに向かって布の袋を手渡そうとしてくる。中身は俺が放置していたドロップアイテムのようだ。


 放置していたのは俺の責任だから、気にしなくていいんだがな。


「いや、大丈夫です。逆に、そちらが拾ったんですから貰ってくださいよ」


「何を言うとるか、若者は親切にされときゃええのよ」


 親切にされる、か。確かにもうちょっと人の力を借りようとした方が良いのかもしれん。というか、自分だけで解決しようとしたのが間違いだったな。全てを救いたいなら全てを利用する覚悟を持たなければ。


「じゃあ情報と交換ていうのはどうですか。冒険者にとって情報は重要なんですよね?」


「んあ、情報の交換〜?別に無償で教えたっても構わんのだが。ン〜まあ仕方ない。アンタも頑固そうだがんな、それで手を打とうじゃねえの。そんで、何が聞きてぇんだ?」


「えーと、短期間で鉄級から銅級にランクアップできる方法を知りませんか?実は採取が苦手で」


「短期間でか。うーむ、地道に覚えるのが一番なんだがな。まあ、ここまで単独で来れるってんなら教えたろう。実は結構前にかなりの早さで銅級に上がった奴がおったんだ。そいつはな、実はレベルが登録前から高くて単独で銅級中位相当の魔物を軽々倒せるほどの実力者でなあ。んだら特例だって、さっさと銅級にランクアップさせて貰ったっつう事よ」


 あ〜〜〜つまり要約すると。

「銅級中位相当の魔物を倒したら、ランクアップ出来るという事ですか?」


「ン〜、どうだかな。オレでもあんま詳しい事は知んねえから、受付嬢にでも聞いみりゃあい。まあ、危険な行為だから教えてくれんとは思うがな。ガッハッハッ」


「ーーー………ありがとうございます。ちょっと考えてみます」


「おう、そうか。それもいいが考え事に夢中になりすぎんじゃねえぞ、じゃあな」


 俺は会話を終わらせて、来た道を戻ろうとする。オッサン(名前は聞き忘れた)はもっと森の奥に進むようだ。


 先へ進むオッサンをちらっと見た後、思考巡らせることに集中する。一旦会話を終わらせるために街へ戻るフリをしただけだったが、いつの間にか歩みを止める事を忘れるほど思考に没頭した。


 記憶の底から引っ張り出す。何か既視感というか、一度聞いたことがある、いや見たことがあるのか。そう、ゲームのフレーバーテキスト的な、話の中にだけ出てくるキャラクター。


 思い出す。そんなキャラがいた事を。


 元王国騎士団の団員、オウガ。王国の闇に葬られた、知りすぎてしまった男だ。


 オウガは王国騎士団に所属していた頃に、騎士団長と貴族が交わす裏の会話を聞いてしまった。すぐに問い詰めるも、しらばっくれられて、逆に無実の罪を着せられ解雇されてしまう。


 その後冒険者となり、信頼の厚いアダマンダイト級、オリハルコン級となって秘密を白日の下に晒すことを目標として魔物を倒しまくって注目されていたが、いつの日か帰って来なくなった。


 特にキャラの絵も無いし、他に何人もの騎士が闇に葬られたという説明を聞いていたから特に印象には残ってはいなかった。


 これらはゲーム内での会話や噂、そしてあるクエストが情報源だがその中に、すぐ鉄級から銅級に上がったという話があったはず。すぐ、がどのくらいかは分からないが、元王国騎士団団員というのを考えれば1週間はかかって無いだろう。


 普通の駆け出し冒険者なら、銅級に上がるための多くの依頼を達成するには1週間じゃ済まないだろう。俺が採取を覚えたとしても、無理をしてやっと1週間を切れるってところだな。


「期待できる方法だな。ありがとうオッサン、この借りは()()()()()


 ひとつ、覚悟に決めたことが増える。


 やる事が決まったらレベル上げだ。ギリギリ倒せるレベルの魔物を見つけて、根絶やしにするぐらい狩ってやんよ。


 オッサンが進んだ道から逸れて、森の奥へと進みだす。


 その顔にもう迷いはない。


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