釣り対決
「最近『釣り』にハマっててさあ」
「へぇ」
「どっちが『大物』を釣れるか勝負と行こうや」
「この、水も滴る良い男に勝てるかな?」
「おい自分で言うなよな」
「で、いつまでに決着つけるんだ」
「おぉ、自信ありそうだな」
「当たり前よ」
「よし、じゃあ…三日後だ!」
「あい分かったっ!」
と、お互い張り切って参りまして、提案主と来たら舟でちょいと遠くの方まで正に命懸け。対して受けた方というと、二日目になっても釣竿を持つ気配すら無い。
そして迎えた三日後…
「おし、どうだぁ〜?釣れたかぁ〜?」
「前に釣った奴が相当『大物』だったから、其奴で勝負するぜ」
「そんな事もあるもんだな」
「どっちから見せるよ?」
「じゃぁ俺からだ!驚くなよ〜ほれ!」
と見せたのは立派な鮪、どこまで張り切ったんだか。相当な腕前は達人芸。
「こいつは後で売りに出すんだ」
「それほどかw」
「何を!それじゃ何かぁ、お前は俺のより『大物』を釣れたのか?」
「おぉよ、そっちこそ驚くなよ〜ほれ!」
大物と言ってもただの大物じゃぁない、それはなんと大物女優でした。
「ま、まさか…」
「ちゃんと『大物』を釣ったぜ。お前は難破しないように気をつけただろうが、俺はあえてナンパしたって訳だ!しかもこっちは既に売れてるぞ〜?」
「これには降参だ。二人ともお似合いだな」
「ありがとよ、これ正に『釣り合った結果』だ」