083 東進4 ──位階
──深い森の中をハヤナの先導に従い、ひたすら東進していく。
壁蔵たちが切り開いた道を歩いていると──隣を歩くスッカさんが、こんなことを聞いてきた。
「村にいた時、たまに大人たちが大勢で魔物狩りをしていたんですけど……小型タイプの魔物でも、倒すのに半日は掛かっていたんです……。こんなことを聞いては失礼かもしれないんですけど、アスベさんの位階はいくつなんですか?」
「位階……ですか?」
「はい。魔物を倒すと身体能力が上がるじゃないですか? 村の長老は、それは魔物の持っていた力が取り込まれるからだ、と仰っていました。で……そうすると、位階という……その人の強さの指標みたいなものが上がるらしいんです」
彼女は八つの瞳を、まっすぐ僕へと向けてくる。
「…………ちなみにスッカさんは、自分の位階を知っているんですか?」
素直に応じてよいものか、瞬時に判断出来ず……僕は質問を質問で返した。
「アタシは分かりません。でも、村の長老は……他人の位階を見れる人だったんです。で、その当時教えていただいたんですけど、アタシの位階はまだ1だと言われました。大抵の大人は2か3で、魔物狩りで活躍する人は稀に4まで上がる人がいたそうです」
僕はなんと返答してよいものか、戸惑った。
今の僕のレベルは12だ。
先程のスッカさんの話からすると、異常な高レベルということになるだろう。
正直に答えて大丈夫なのだろうか?
逡巡していると、スッカさんがさらに言葉を継いでくる。
「ひょっとしたら、アスベさんも長老みたいに、他人の位階が見える人なんですか?」




