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043 フェネック2 ──【Ignorance】の属性付与


 ──その後、僕らは森と山肌の境い目に沿って西方向に移動しながら、次の獲物を探し始めた。



 僕には試したいことがあった。


 今までソロプレーのため使えなかった能力──【Ignorance】の属性付与──をフェネック達に施すことだ。



 ヒー太たちの目を見つめ、自分の力を分け与えるようなイメージを作る。

 すると、スッと何かが抜けるような感覚。


 【鑑定】スキルで確認すると──。




“──【名前】ヒー太

 

 ---コモンスキル---

 【火魔法(レベル1)】


 ---ユニークスキル---

 【Ignorance(レベル1)】← 《 new! 》──”



 ユニークスキルの欄に【Ignorance】の文字がしっかりと光っている。



 よしっ、と思い意気揚々と魔物探しを再開させる。

 すると、程なくして手のひらサイズの小さな亀の魔物を見つけることが出来た。



 “──【魔物】パンケーキ・リクガメ【レベル1】──扁平な甲羅を持つ。パンを落とす。”

 

 僕は【Ignorance】と【隠密】をまといながらその場で待機。

 フェネック達は、背後と側面からカメに近づく。


 まずはカー子が先陣を切って、後脚に噛み付こうと猛ダッシュ。

 しかし、カメは噛まれる寸前、手足と頭を甲羅の中に引っ込めた。


 脚を噛める位置まで近づけたということは、カー子達に付与した【Ignorance】はうまく発動しているとみてよいのだろうか? 

 微妙だ。何度か繰り返さないと分かりそうにない。


 完全防御体勢となったリクガメに対し、フェネック達では為す術がないため僕とバトンタッチ。

 カメの甲羅を【神木の槌】で叩くと、姿が崩れていくように青い粒子へと変わり、魔石と『丸いパン』を一つ残した。


 


 ──その後、僕らはレベル1の蜘蛛の魔物を一匹狩った。

 ドロップ品は黒い魔石と『糸』。


 

 それはさておき、【Ignorance】の効果はまたもや微妙だ……近付くだけなら出来るけど、攻撃すると逃げられる……。

 検証のためのサンプルがもう少し必要そうだ。


 

 

 そして、カメのときも蜘蛛のときも、魔物が粒子に変わる度にフェネック達は前回同様、粒子を浴びるような行動をとった。



 何なんだろう?



 気にはなったが、やがて正午過ぎとなったため、僕はいつも通り、洞窟に帰還することにした。

 来た道をしっかり覚えているようで、何も言わずとも、フェネック達が前を小走りしてくれる。


 僕と違って空間認識力が高いのだろう。足取りに迷いがない。


 これで今後は、迷子になることはなさそうだ。優秀な仲間が出来て嬉しい限り。



 仄かな高揚を胸に抱いて、この日は、僕が殿しんがりを務めながら帰路に就いた。

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