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036 サバイバル18 ──リベンジ


 辺りを警戒しながら、家路を急いでいると、【気配感知】に魔物の気配が引っ掛かる。


 用心深く確認すると、数日前にやられた緑と黒の縞模様の亀だった。


 おあつらえ向きに、一匹での単独行動。

 しかも【Ignorance】のおかげで、僕のことは完全無視だ。


 念のために【隠密】を重ね掛けし、慎重に近付く。


【鑑定】スキルを施すと──。


“──【魔物】【西瓜亀】【レベル1】──俊足。スイカを落とす。”



 この亀! やはり魔物だったのか……



 …………リベンジだ……!

 


【Ignorance】と【隠密】を維持しながら、西瓜亀の背後に周り、ゆっくりと近づく。

 亀がこちらを気にする素振りは、まったくない。

 

 油断なく木槌を上段に構えると、さらに亀に歩み寄る。

 黒地に緑の雷模様──まるでスイカのような甲羅……。

 

 最初に出会ったときは、敵の姿がスイカに似ているだなんて、全く気づきもしなかった。

 往事の自分の余裕のなさに、思わず苦笑を漏らしてしまう。


 そんな風に少しの感慨を抱いた後、エイッ! と【神木の槌】を甲羅目掛けて振り下ろす。


 木槌が背に当たるや否や、亀モドキは青い粒子にパッと変わり、粒子が風に舞って霧散する。


 跡には、緑と黒の縞模様の小さな魔石と、大きなスイカが残された。


 あっさりとした勝利は、無色の風みたいに僕をすり抜け、感慨めいた爪痕は残らない。

 レッド・バードに勝利したときとは大きな隔たりだ。




 なにはともあれ、【隠密】と【Ignorance】を併用すれば、格下の魔物であれば、完全なステルス状態を作れるようだ。


 この戦い方であれば、危険な目に遭うことなく、魔物を討ち取れるかもしれない。


 そう思うと、急に未来が開けたような心地がしてくる。

 


 ・

 ・

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 その後、洞窟へ戻ると日が落ちるまで、複数スキルの同時使用や、スキルと【神木の槌】を組み合わせた魔物退治のイメージトレーニングをして過ごす。


 少しでもスキルや【神木の槌】をスムーズに使いこなし、死亡リスクを下げたいところだ。


 陽が沈むと、スイカと木の実と昨日の鶏肉の残りを食べて、空きっ腹を満たす。

 スイカの皮は洞窟の外に、ポイっと捨てた。


 その後は回収した枯れ草を、枯れ枝の上に敷き詰めて、ようやく寝床作りが完成。




 ──今日は盛り沢山だくさんな一日だった。




 出来たばかりの寝床に横になり、ホッと溜息をついた瞬間、疲労が一気に押し寄て、意識がぶつりと寸断される。




 この日の夜、僕は一度も目を覚ますことなく泥のように眠った。

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