第787話:クリーム大陸に到着
さて、メイドさん達もみんな空中神殿に住んでるわけだけど、
じゃあ、コモンズの街の私のアトリエがどうなったかというと閉店なんだよ。
まあ、空中神殿にあるんですけどね?売店も。
それどころかリーゼロッテの迷宮改め、女神の試練場もここにあるんだよ!
「だから冒険者ギルドが必要になったわけですけど・・・」
今まではコモンズの街に来ないと私のダンジョンに来れなかったけど、
現在はあちこち移動出来るからね。
世界中の人が挑戦出来るようになったんだよ!
「今は誰も居ないけどね・・・」
シオンは暇そうだね。
「移動中はやることがないからねー」
まあ、私も特にやることも無いんだけどね・・・
お薬も今はたくさん在庫があるし。
「お客が来ないからですの・・・」
だって、海の上なんだもん。誰も居ないんだよ・・・
「ようやく陸地が見えてきたのじゃ!」
ところで、いきなり神殿が現れて騒ぎにならない?
クリーム大陸の人はこの空中神殿の存在を知らないんだよね?
「おそらく、侵略者にしか見えないでしょうね・・・」
それはマズイんだよ?
別にケンカしたいわけじゃ無いからね。
「沖の方で待機していた方が良いと思います」
ジブリールの言う通りなんだよ!
「あそこに見えるのはロクシタンの街であろう?あそこならわらわが飛んで行っても大丈夫だと思うのじゃ」
前にリズに乗って行ったことがあるからね。
そんなわけで、今回もリズに乗って街に行けばいいんじゃ無いかな?
「誰が誰に対してどう言う説明をするのですか?」
ヒナギクさんか私が居ないと言葉が通じないよね?
「それなら、直接帝都オーバカナルにいきましょう!」
ヒナギクさんはオーバカナルのお城に住んでたんだしね。
「その方が交渉も楽かもしれませんね・・・」
じゃあ、ヒナギクさんと教皇さんが話し合いに行く感じ?
「でも、こっちにも昔からの宗教ってあるんじゃないの?」
それもそうだね。ケンカはダメなんだよ?
「別に敵対する気もありません。新しい宗教として紹介するだけです」
無理に女神教に入ってもらわなくていいんだよ?
営業する許可的な?そんな感じのお願いをするだけでいいんだよ。
「そういえば、私が教皇を名乗るのもどうなんでしょうか?」
どう言うこと?教皇さんは教皇さんじゃ無いの?
「いえ、女神様のもとには7人の御使い様もいらっしゃいますし・・・」
悪魔の人達だね。でも、いいのかな?悪魔なんだよ?問題にならない?
「ややこしくなるから、リリス達のことは考えなく良いですの」
でも、リリスは大司教だったよね?
「今はそうですけど、人間の時は枢機卿だったですの」
他の悪魔の人もみんな大司教なんだよ。
「そうなのですよ、大司教の上に枢機卿がいて、教皇はそのさらに上の位です」
リリスはランクが下がったの?なるほど、ややこしい話になりそうなんだよ。
「ここで、そんな序列の話をしても仕方がないのじゃ」
リズの言う通りなんだよ。
一番人前に出て説明するのに適しているのは教皇さんなんだよ。
「そうでしょうか?」
特にレビとかは見た目的にあんまりお偉いさんの前に出るのには向かない感じなんだよ。
「まあ、確かに亜人や魔族を嫌う人間が多いのも事実ですが・・・」
見た目っていうのは結構大事なんだよ。
「それでは色々な交渉役としての立ち位置として教皇を名乗らせていただきます」
代表というか窓口の人が下っ端な役職じゃ相手にされないかもしれないんだよ。
「それもそうですね、人は役職や肩書きを重要視しますし・・・」
で、私も一緒に行った方がいいの?
「そうですね・・・一応この国でも奇跡の薬として語り継がれているんですよね?」
ああ、300年前にやらかした件だね。
「伝説のポーションとして歴史に残ってるわよ」
ヒナギクさんは当時から生き残ってる歴史の証人だからね。説得力があるんだよ。
前回私のお薬を見せて実際にヒナグクさんが使ったところを宰相さんっぽい人が見ているんだよ。
「ではその方に話をつけていただければ・・・」
まあ、まずは行ってみないとね。いきなりは会ってくれないかもしれないけど。




