第487話:問題解決
おはようございます。今日は王様に相談です。
リリスは床で伸びていて、隣にはフランが寝ていました。
フランにはペチンペチンしないで、ベッドから降りると、
ミロンがフランの上でポヨンポヨン飛び跳ね出したんだよ。
「な、なんですか!?お姉様じゃない!?」
とりあえず床で伸びてるリリスにお薬を振りかけると目を覚ましたんだよ。
「くぅっ、氷トカゲにしてやられたですの!」
フランに噛み付くが(物理的に)リリスのステータスだとフランには勝てないんだよ。
朝っぱらからケンカしてる二人は置いといて、朝ごはんを食べるんだよ。
「おはようございます。リーゼロッテ様」
おはようなんだよ。ジブリール。
今朝はさっぱりした感じのものが良いんだよ。
「さっぱりですか・・・今朝はカレーを用意していたのですが・・・」
やっぱりカレーで良いんだよ!
カレーだってよく考えればさっぱりしてるんだよ!赤いヤツとか。
「それでは飲み物はヨーグルト風味のジュースにしますね」
ありがとうなんだよ。
そうだ、最近街が手狭になってきているっていうことなんだけど、何かいいアイデアはない?
「街を広くするアイデアということでしょうか?」
街の階層を増やそうと思ったんだけど、それはそれで不便な気がしたんだよ。
迷子になる人が増えるんじゃ無いかな?
「確かに、旧市街と新市街に分かれていたときにも混乱がありましたし・・・」
すぐ近くにもう一つ街を作るとかはダメかな?
「それもやはり混乱の元になりそうですね。それに大きくしても管理が大変ですよ?」
それもそうだったんだよ・・・
どうしようかな?ヤヨイさんがパンクしちゃうね。
そうすると、街を引っ越すのもダメだね?
「街を引っ越す?精霊の加護が失われますよ?」
それは大丈夫なんだよ。
どこに街を移動しても、領主の館つまり私のおうちをダンジョン内に作れば問題無いんだよ。
「そんな裏技が・・・」
なんせ、今のこの状態がダンジョンの中だしね。
祝福の泉もダンジョンから引いてる状態だし、問題無いんだよ。
「言われてみれば確かに・・・」
そんなわけで、引っ越しを考えてるんだよ。
街を移動するとなると王様にも相談しないとダメだと思うんだよ・・・
「それでしたら結局街が大きくなって管理が大変になるだけでは?」
それも含めてどうしようかと思って悩んでるんだよ。
「それでしたら、別に引っ越す必要はありません」
でも、これ以上建物を建てる場所が無いんだよ?
「建物はこのままでも構いません」
それだと問題が解決しないんだよ。
「現状の問題はなんですか?」
宿泊施設が足りないんだよ。主に富裕層向けの静かな宿屋が不足してるらしいんだよ。
「ダンジョンの階層はまだ増やすことは可能ですか?」
それは問題無いんだよ、有り余るDPを使って、現在99999階層まで増やせるんだよ。
でも、街を別の階層に増やすのは不便になるってさっきも言ったんだよ。
「街は広げません、しかし施設は広げます」
どういうこと?
「建物の中を別の階層にするんです」
なるほど!その手があったんだよ!
さすがジブリール!問題が解決したんだよ!
「しかも、宿屋の中を別階層にすれば他と隔絶されるので静かになります」
完璧なんだよ!
あれ?じゃあ、別に王様に相談しなくても大丈夫?
ちょっと安心したんだよ。
早速、階層分離の計画を練ることにするんだよ!
まずは貴族宿の中身を別の階層に準備するところから始めるんだよ!
それから順次広さが足りなくなったところを別階層に変更していけば良いんだね。
「そうです。人員は増やしていかないとダメかもしれませんが、経営自体を外部に委託しても構わないかもしれません」
でも、それだと、利益に走ったりしないかな?
「それならば、責任者をたとえばクレアなどにして、その下に人員を揃えれば良いのです」
なるほど。
流石に天恵の大天使なんだよ!
さてと、リナと相談して貴族宿の改装なんだよ!
まあ、難しいことはリナに押し付けるともいうんだけど。
そう言えば、最後のドラゴンはどこにいるのかな?
別に来て欲しいわけでは無いんだよ?
でも、今までのパターンだとそのうち出会う予感なんだよ。
風のドラゴンだよね?やっぱりいつも空を飛んでるのかな?
だとしたら、この街は見つけられないと思うんだよ。
なんせ、ダンジョンの中だしね。
それでいまだに会いにこないのかな?
最近外に出てないしね。
冒険も行ってないんだよ。
クロノスの大迷宮とかも一度行ってみたいんだよね。
すごい有名なダンジョンなんだよ。
シャーリーは何度も行ってるみたいだけどね。
どこにあるんだろう?今度連れて行ってもらおうかな?
その前に、この街をもう少しどうにかしないとね。
私が留守にしても大丈夫な準備をしておかないと。
1番のネックはお薬なんだよ。これだけは私が作らないとリーゼロッテの薬にならないからね。
これはたくさん作り置きしておくしか無いかな?
しばらくは毎日お薬を作っておこう。
リリスや精霊さんに手伝ってもらっても最終的には私がやらないと、ただの初級ポーションにもならないんだよ。
なんせ私だけしか使えないユニークスキルだからね。
ヤヨイさんに過去の売れ行きから、今後の販売予測をしてもらおう。
そして、その倍の数を作っておこう。
アトリエはしばらくお休みにするしか無いかな?
ダンジョンの営業を続けるとなると、お薬はそっちに回すしか無いからね。
精霊さんのお菓子をどうしようか?精霊さんは一緒に行けないしね。
さてと、ちょっと忙しくなるね。




