第199話:ドアの代金
色々あったけど、これで私のおうちと王宮や宮殿が繋がったんだよ。
「ところで、このドアの代金はどれくらい支払えば・・・」
ベリー、こういうものの値段ってどうやって付けるの?
「材料費とか、加工する技術とかから計算します」
今回買った材料は何も無いから加工賃だけって事?
「トレントの木材ですよね?こちらはミスリルでしょうか?」
レナさんはコレを見て材料が分かるの?
「トレントを探しに行くといっていたので・・・」
そう言えばそうだね。
「これは上位種ですか?」
多分そうだと思うよ?
アイテムボックスの中の木材を鑑定してみる。
名前:世界樹の木材
品質:伝説級
説明:世界樹の化身のトレントから伐採した木材。
世界樹の木材だって。
ブフォォ!!
「世界樹って、あの世界樹ですか?」
ダンジョンのボスが世界樹と同じサイズのトレントだったんだよ。
ちょっとだけ木材を分けて貰いました。えへん。
ちなみにボス部屋にもドアを設置したのでいつでも木材が手に入るんだよ!
「この黒い宝玉のようなものは?」
龍脈を加工した塊なんだよ。
名前:龍脈の結晶
品質:伝説級
説明:龍脈を凝縮した結晶。莫大な魔力を秘めている。
龍脈の結晶って言うみたいだね。
魔力の塊なんだよ。ドアの魔法陣を起動するための燃料なんだよ!
「値段が付けられないですね・・・国宝級のアーティファクトです」
ククリがドアを作って、ルーシーとジブリールで魔法陣を作ったんだっけ?
龍脈の結晶はパステルが作ったんだよ。
「聖剣の制作者と七つの大罪に大天使、古き神の合作・・・」
王様の顔が真っ青なんだよ?
「国宝どころか神器ですね・・・金貨10000枚やそこらでは話にもならないほどの価値かと・・・」
そんなに大げさなものじゃ無いと思うんだよ?
「しかも、効果が場所限定とはいえ転移魔法だ・・・」
トリアにはタダであげたんだよ。木材を採りに行くのを手伝ってくれたからね。
「ワシも一緒に行けば良かった・・・」
王様が心底悔しがってるんだよ・・・
「金銭ではなく別なもので支払うのはどうでしょうか?例えば爵位とか」
別に貴族になりたくはないんだよ。大変そうだし。
「コモンズの領地などいかがでしょう?」
なんか凄い話になって来ちゃったんだよ・・・
「あそこはデロン子爵の領地だったはず。それを召し上げる理由を考えないと・・・」
別に爵位も領地も要らないんだよ。
「しかし、それでは何を差し上げれば・・・農場の準備も出来ていないというのに・・・」
うーん、何か欲しいもの?
そうだ!クレープ!
クレープを作る道具はこの前手に入れたんだけど、作り方が分からないんだよ。
だから、アンナにクレープの作り方を教えて欲しいんだよ。
「そのようなことでよろしいので?」
クレープにはそれくらいの価値があるんだよ!
「早速手配しよう!」
そう言うわけで、アンナはクレープの修行をして欲しいんだよ。
「分かりました。リーゼ様のために美味しいクレープの作り方を習得して見せます!」
それと農場の場所はどうにかなったから、豚さんと牛さんが欲しいんだよ。
「それもすぐに手配する」
これで大分充実してきたんだよ。
じゃあ、クレープの先生の紹介と、豚さんと牛さんをお願いなんだよ!
「陛下、さすがに価値が釣り合わないかと・・・」
別に気にしなくて良いんだよ!
さて、おうちに帰ろうかな?
その前に帝都でお買い物するんだったんだよ!
「ピザ釜とグラタンの器とスパゲッティーを作る道具と・・・帝国料理の色々な道具を揃えたいですね」
クレアがやる気を出してるんだよ。
シャーリーは皇国の料理を修業したし、
アンナは王国のデザートを修行するから、
クレアは帝国のお料理を修業する?
「では、宮殿のメイドに教えさせるのだ」
それはありがたいけど、こういうのは露店とか食堂のお手伝いで覚えるのが良いんだよ。
庶民の味が覚えられるんだよ。
誰もがいつでも食べられるものが一番なんだよ!
「では、そのように手配するのだ」
紹介状とかを用意してくれれば助かるんだよ。
「では、道具の購入費用はワシが出そう」
ありがとう王様!
さてと、これでしばらくするとおうちの献立が増えるんだよ!
しばらくはダンジョンの経営に集中できるんだよ。
しばらく留守にしてたからDPが少しはたまってるかな?
でも、ダンジョンはお休みにしてたからDP増えてないかも?
それに、今回の冒険でみんなのレベルも上がったんじゃないかな?
シャーリーもスキルが増えてたみたいだし。
明日ギルドに行ってギルドカードの更新をするんだよ!




