表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
白と黒  作者: 更科灰音
186/1097

第185話:食材を求めて

さて、まずは第1階層なんだよ!

やっぱり森の階層なのかな?

「草原なのじゃ・・・」

何で?暗闇の森の大迷宮じゃないの?

「暗闇の森にあるダンジョンであって、中身まで森とは言ってないですの」

まあ、そうかも知れないけど・・・


「一面、草」

そもそも、ここって世界樹の根元の地下だよね?

何で空が見えるの?

「ここは疑似空間を繋げたダンジョンのようです」

さすが、ダンジョンと言えばルミナなんだよ。


「ああ、どこかにゲートがあって次の階層に移動するタイプだね」

シオンも知ってるの?

「リーゼちゃんがぞわぞわする方に向かえば魔物が出るんだし、適当に狩りをしながら進めば良いんじゃない?」

ニニアがむちゃくちゃなこと言ってるんだよ・・・

そんなことしたら迷子になっちゃうんだよ。

「でも、一面草原でしかも真っ平らですの・・・」

なんの目印も無いよね。

それに何にも居ないんだよ。


「上から見れば何か分かるかも知れないのじゃ」

そう言うと空を飛べる人たちが次々と飛び立っていったんだよ。

まあ、それでもまだまだ私の守りは分厚いんだけどね。


待ってても仕方ないから、地上は地上で歩き回ってみるんだよ。

何も無いって事はどこかに落とし穴的な感じで有るんじゃ無いかな?

そして、私は落とし穴にはまるのは得意なんだよ!

いざというときのためにお薬を持った状態で歩き回るんだよ!


今こそ呪いが発動するときなんだよ!


トテトテトテ


スポッ


「あ、リーゼちゃん!」

シオン助けてー!

「ちょっと待ってね、みんなに知らせるから」

そう言うとシオンが上に向かってファイアボールを打ったんだよ。

空中で弾けた火の玉にみんなが気付いて集まってきた。

「それから座標も記録してと・・・」

シオンが穴に飛び込んできた。とりあえず勇者がいれば安心なんだよ。

なんか背中がぞわぞわするから、近くに何か居ると思うんだよ・・・


「居るね、ゴブリンかな?」

ゴブリンだったらルーシーの言うこと聞かないかな?

確かゴブリンのお姫様だよね?

「なんか話が通じそうもない感じだけど?」


「ゲヒャヒャ」

うーん、なんて言うかこれがゴブリンだよね?

ルーシーが特別すぎるのかな?

「リーゼロッテ様、私をこんな醜い魔物と一緒にしないでください」

え?ルーシーにとってもそう言う位置づけなの?

「なので、彼らを討伐するのに迷いはありません。所詮、最下位種ですし、タダの獣です」

まあ、それならそれで良いんだけどね・・・


「じゃあ、うちらが適当に攻撃してればいいの?」

ダンジョンメイドの3人が突撃したんだよ!

ゴブリンは10匹くらい居るんだけど大丈夫かな?

「あなたたちも混ぜて貰いなさい」

ジブリールがおうちのメイドさん達をけしかけたんだよ。

アンナとクレアは包丁で攻撃してるんだよ。

シャーリーの影響かな?ヨナは遠くから魔法を使ってるんだよ。

そしてシャーリーは真ん中で全ての攻撃を避け続けてるんだよ。


まだ1階層目だしね。

あっという間にゴブリンは殲滅したんだよ。

「参加しそびれました・・・」

まだ最初だからね。次はトリアも混ざればいいんだよ。

ちなみにゴブリンは食材にはしませんでした・・・

さすがに食べるところも少なそうだし、そもそも美味しそうじゃなかったんだよ・・・


当面の危機が去ったところで、改めて落とし穴の中を確認。

いくつか道があるね。どれかが次の階層へのゲートなのかな?

それにしても、これどうやって帰るの?

落とし穴登らないとダメなのかな?

「どうせダンジョンの主に会いに行くのじゃ」

それもそうだね。


「リーゼロッテ様、道を選んでください」

ジブリールも私の呪いを頼りにしてるの?

「ゾワゾワするところが階層主かと?」

ゴブリンしか居ないと素材も食材も手に入らないもんね。

さっさと次の階層に行きたいんだね。


うーん、ここは違う。

こっちも違うかな?

ブルッ

この道だと思うんだよ!

背筋が震えたんだよ!

「サクッと殲滅ですの!」


さっきよりも少し大きなゴブリンだね。

「ホブゴブリンですね、こいつらも所詮は獣です」

ルーシーが結構冷たい感じなんだよ・・・

「じゃあ、今度こそいってくるね!」

トリアもメイドさん達に交じって攻撃してるんだよ。

あんまり良い武器じゃなさそうだけど、大丈夫かな?


ククリ、トリアが使えそうな武器無い?

「皇帝陛下に見合う武器?それとも今の冒険者のレベルに見合う武器?」

使いこなせそうなのが良いと思うんだよ。

「私の荷物を出してくれ」

アイテムボックスからククリの武器ケースを取り出す。


「ヴィッキーちょっと来てくれ」

遠間からペチペチ剣で叩いてたヴィッキーが戻ってくる。

「ちょっと武器を見せてくれ」

見た目は普通の鋼の剣に見えるんだよ。

「一応、騎士団が使用している武器を持ってきたんだけど?」

それなら悪くないんじゃないかな?

「見たところ、少し重そうにしていたから・・・」

サイズや重さがトリアに合ってないんだね。

「これを使ってみてくれ、龍鱗の剣だ」

メイドさん達の包丁よりは長いけど、トリアが今使ってる剣よりは短いんだよ。

「軽い!ちょっと試してきます!」


スパン


さっきはペチペチだったのに、今度はスパッと切れたんだよ。

「この剣、とてつもなく切れますね」

リズの鱗から作った剣なんだよ。

「国宝級の剣では?」

そうなの?うちではみんなが使ってるよ。


剣のおかげか、あっという間にホブゴブリンを倒したんだよ。

さすがに階層主じゃ無いと思ったんだけど、

部屋の奥にはゲートが有ったんだよ・・・


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ