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白と黒  作者: 更科灰音
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第1054話:初めてのおにぎり

おはようございます。なぜか隣にはベルベットが寝ています。

何で私のところに居るの?シャーリーと一緒じゃないの?

でもまあ、ペチンペチンするんだけどね?

「あぅ、これがペチンペチンなんですね?」

うっとりとした顔でベルベットが起き上がる。

「聖女様が女神様と閨を共にしないとダメだといったので忍び込んだのですが・・・」

なに、シャーリーがそんなことを言ったの!?

ベルベットはシャーリーの恋人じゃないのかな?

「いいえ、聖女様のことをお慕いはしていますが・・・まだ、そういった関係では・・・」

ふーん、なんかもじもじしている仕草がかわいいんだよ。


「それにしても、本当に添い寝するだけなのですね・・・」

だって、寝ているところにみんなが勝手に忍び込んでくるだけなんだよ?

「てっきり、寝ているふりで忍び込むと接吻とか・・・」

せっぷん?

「キスのことです。もしくはチュウですか?」

え!?

チュウって恋人がするやつなんだよ!?赤ちゃんとか出来ちゃうんだよ!?

「はあ、そういう認識なんですね・・・ではもちろんそれ以上のことは想像も出来ないと・・・」

にじり寄ってくるベルベットが少し怖いんだよ・・・


ところで、ベルベットは朝ごはんとか作れたりしないよね?

「申し訳ありません・・・国元では一応第2王女だったので・・・」

まあ、別に問題ないんだよ。

ところで、ジャンドゥーヤの国は王様が淫魔だったの?

「父は人間です、母である第2王妃が淫魔です」

なるほど。

別に淫魔の国ってわけじゃないんだね?

「女神様はまだジャンドゥーヤには訪れていないのですか?」

そうなんだよ。

ヤヨイさんとジブリールが暗躍してゲートの設置とかはしてあるみたいだけどね・・・

ジャンドゥーヤのお料理とかお菓子とかが気になるんだよ!

「そうですね、私もほとんど城から出してもらえなかったので、城下のことはよく知らないのでご案内とか出来ず申し訳ありません」

じゃあ、朝ごはん食べたら、お散歩に行ってみるんだよ!

「え?そ、それは・・・仕方ありませんわね。女神様のお誘いとあれば断る理由もありません」


まずは、朝ご飯なんだよ!

顔を洗って着替えて下に降りると誰も居ない。

仕方ないから、離れの方の食堂に移動する。


「おはようございます、リーゼロッテ様」

おはようジブリール。今朝はおにぎりが食べたいんだよ。鮭のやつ。

それと、この後ジャンドゥーヤの街に行ってくるからお小遣いが欲しいんだよ。

「ですが、本日はクリーム大陸の各国との面談がありますが?」

そうなの?じゃあ、仕方がないね。遊びに行くのは今度にするんだよ。ごめんねベルベット。

「遊びなのですか?」

うーん、ジャンドゥーヤの国をもらっても、どんなところだか行ったことがないし、確認のためにお散歩に行こうと思ったんだよ。

「なるほど、領地の視察ですね」

そうとも言うかもしれないんだよ。

「なるほど、そういう理由ですか。確かに必要なことではありますね」

そうでしょ?

もちろん、今後もクリーム大陸やナッツ大陸の国でも行ったことない国は視察に行きたいんだよ。

「了解です。今までは訪れたことのある国がほとんどでしたからね。面談のスケジュールも変更いたしましょう」

無理を言ってごめんなんだよ。


「鮭のおにぎりともやしと大根の味噌汁です」

ベルベットの前にも同じものが置かれている。

「これはどう食べるのですか?」

おにぎりは初めてかな?

手で持って食べるんだよ。

「黒い包み紙をはがして食べるのでしょうか?」

そのまま食べるんだよ。それは海苔って言って海の中にある草を加工したものなんだよ。

そして、私が食べてみせる。おいしいんだよ!

「パンとは違って不思議な食べ物ですが、おいしいですね」

でしょ?

これはガトーショコラの国で見つけたんだよ。

こういう出会いがあるから、街の探索は必要なんだよ!

「理解しました。私の知っている世界はだいぶ狭かったようです」


シャーリーはしょっちゅうあちこちの国に行ってるから、一緒に連れて行ってもらえばいいんだよ!

「聖女様が各地を巡礼して浄化でもしているのですか?」

シャーリーはもともとは私のメイドだったんだよ。

それからダンジョンの宿屋さんの店長をして、その時に各地を旅してたみたいなんだよ。

「その時にあちこちの料理を学んだのですね?」

色々なところで大会に出たりもしたから称号もたくさん持ってるんだよ?

「料理の大会ですか?」

それもだけど、武術の大会もなんだよ。

「聖女様が?」

シャーリーは剣聖で魔導王で槍聖でその他もろもろなんだよ。人間で最強なんだよ!

「あの簡単に組み敷かれる聖女様が・・・」

それはベルベットのステータスがシャーリーの倍以上だからなんだよ・・・

シャーリーのステータスだって普通の人間の限界を突破してるのに・・・

「そうなのですか!?」

ちなみにベルベットはステータスだけで言えば私の5000倍強いんだよ。

私のお薬で祝福されてステータスが軒並み100倍になったんだよ・・・

「あのお薬にそれほどの力が・・・」

まあ、シャーリーがお薬にいたずらしたせいでもあるんだけどね?

「そうだったのですね!やはり聖女様の愛が!」


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