第1051話:ベルベット
「リーゼちゃん、この娘は危険よ!」
突然グレイスがベルベットの前に立ちふさがったんだよ!?
「あらあら、先輩?」
ベルベットの種族はリリスと同じじゃないの?
「別物ですの!リリスは『祝福された淫魔』ですの!」
どう違うの?
「こいつはただのエロ悪魔ですの!リリスはご主人様だけのものですの!」
リリスもエッチだと思うんだよ?よく裸で寝てるし。
さっぱり違いが分からないんだよ・・・
「そうよ!どっちもエロ悪魔なのよ。リーゼちゃんの本妻は私!」
グレイスがいきなり抱きしめてきたんだよ?
「なるほど、この方が後宮での序列1位と言うことかしら?」
こうきゅう?
「女神様の寵姫が住んでいるところかしら?」
ちょうき?
「閨を共にして夜伽を行う相手よ?」
ベルベッドの言葉は難しくてよくわからないんだよ!お子様にもわかるように説明してほしいんだよ!
「夜一緒に寝たり、お風呂に一緒に入ったりする相手よ?」
それはいつも大体グレイスなんだよ!
「あなたがグレイス先輩ですよね?ちょっと私の目を見て・・・」
ベルベットがグレイスの顔を覗き込む。
「ああ、その程度の精神支配は効きませんよ?」
魅了の瞳だね。そんなの効くのはニニアくらいなんだよ・・・
「なるほど、女神の寵姫は恐ろしい方ばかりですね・・・ところで私は何番目くらいになるのでしょう?」
何の順番?
「ところで女神様は夜伽の時はどんな感じなんですか?」
寝るとき?普通に添い寝してるだけなんだよ?
「あら?では御胸を触ったりなども?」
そ、そ、そ、そんなことはしないんだよ!?
「ですがリリス先輩も淫魔なのですよね?であればあんな所やこんなところなども・・・」
ど、どんなところなのかな?聞くのが怖いんだよ・・・
「リリスはお前みたいなビッチなエロ悪魔とは違うんですの!」
でも、リリスもエッチだと思うんだよ?裸で抱き着いてくるし・・・
「ご主人様、違うんですの!本物はもっとすごいんですの!」
もしかして、リリスはいつも我慢してた感じ?
それはごめんなさいなんだよ・・・
「とりあえず、こいつは危険ですの!純粋な魔物ですの!ご主人様の貞操の危機ですの!」
よくわからないけど、ベルベットを祝福すればいいのかな?
ところで、祝福ってどうやるんだよ?
「浄化薬とか精霊薬とかをかけちゃえばいいんじゃないかな?」
それよりも、シャーリーがどうにか出来ない?聖女なんでしょ?
「じゃあ、シオンと同じ状態にしてみよう!精霊のソーダを飲ませればいいんじゃないかな?」
それもそうなんだよ。
ピノも祝福されたヴォーパルバニーになったしね。可能性が高いんだよ!
そんなわけで、ベルベットにはこれを飲んでもらうんだよ!
「まあ、女神様のいう事には逆らえませんしね・・・」
ベルベットが精霊のソーダを飲むと予定通り虹色に光り始めたんだよ。
これで祝福されたってことになるのかな?
「あ、あ、あ、これは何ですか!?」
なんか思った以上に光ってるんだよ!?
「私が隠し味に浄化薬を足してみました」
犯人はシャーリーだったんだよ!?
これはまずいんじゃないかな?
グレイス、嫌な予感しかしないけどステータスの確認をお願いなんだよ。
「おそらく、その予感は当たりますね」
ベルベットが石板に手をのせると石板が虹色に光ったね。やっぱりダメだったんだよ・・・
名前:ベルベット
性別:女
年齢:14
種族:祝福された聖淫魔
職業:愛を捧げし者
ランク:G
レベル:1
HP:5000
MP:5000
ちから:5000
すばやさ:5000
かしこさ:5000
きようさ:5000
経験値:0
次のレベルまで:2
状態
祝福:女神
心酔:女神
溺愛:聖女
スキル
暗黒魔法:10
神聖魔法:10
レアスキル
古代語魔法:10
魅了の瞳:10
夜伽:10
ユニークスキル
無し
「なんですかなんですかなんですかなんですか・・・」
壊れちゃったね。
「気のせいか私もターゲットになってない?それもヤバいヤツだよね?」
シャーリーのは自業自得だと思うんだよ?




