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高性能アンドロイド

作者: 白夢

私はNH-2型。ナノマシン技術によって人間とほぼ変わらない身体を持った生体アンドロイドです。

私たちは皆、この政府管轄下の工場で生産され、将来人間に仕えるために備えています。


今は教育棟というところで様々な知識をインストールしている段階です。


しかし同じデータを記憶させても、全てが同じ性能になるとは限らないのが、このNH-2型の悩ましいところだそうです。

それも生体アンドロイドだからこそ起こることみたいですね。

教育初期段階では、出来の悪い個体には特別プログラムを行うそうですが、私はそのような処置はされたことがありません。さぞかし優秀な個体なのでしょう、嬉しい限りです。


さて、私たちがこの後どうなるかというと、試験でランク分けをし、ランク別にまた教育を行う。これを数回行った後、正式なランクを与えられ、晴れて販売となるわけです。


低いランクになったとしても、しっかりと人間に仕え、立派に役目を果たしてこそのアンドロイドだそうです。

おっと、話はここまでです、私もちゃんと教育を受け立派なアンドロイドにならないといけませんからね。





…数年後、全ての試験を終えた私はAランク認定され、販売されることになりました。


そして私は無事にある会社に買われました。さあこれからは人間に仕え、立派に役目を果たすぞ…!!






「いやあ、今年も無事に納品が終わった。しかしまあ見事に教育した通りに育つんだな。本当は人間なのに、自分たちのことをアンドロイドだと信じて疑わねえ。だがこいつらのおかげでスムーズに社会は回るし、反乱も起こらない。いい世の中だ。」


「でも、“人間は考える葦である”なんて言葉があるんだし、考えることを失ったあいつらはある意味人間じゃないのかもしれないな。」

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