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妖のうた

作者: マナ

傷ついて堕ちた一枚の花びら


他の落とし物は何処にいったのだろう


虚しい光は見えぬ処へ


追いかけたあの夢は地下の奥深くへ


いつか誰の記憶からも消えて


本当の死が 在るべき場所に戻ってくる


一つの希望を落としてしまったよ


何も感じない


あの花の香りも何処かへいってしまった


もう一生体験できない


未知のアトラクションは


とっくの間に取り壊されて


命の灯火も ふっと吹かれて消えていく


悪魔は私を選び


私を殺す


分かっていた運命でも


まだアトラクションは残っていた


乗ってみたい 感じてみたい


そう思っても結局変わらない鏡の迷路


どこに向かってもぶつかるだけだ


粉々に壊してしまって


自分の存在も消えていって


残るのは割れた欠片だけ


誰の記憶にも残れない


憐れな人生は


静かに幕を下ろして


上映は終了した



ー解説ー


"傷ついて堕ちた一枚の花びら"

ちぎれて落ちた一枚の羽


"他の落とし物は何処に行ったのだろう"

他の落とし物=他の体の部位


"虚しい光は見えぬ処へ"

虚しい光=空っぽの魂 見えぬ処=見えない場所


"追いかけたあの夢は地下の奥深くへ"

追いかけたあの夢=目標 地下の奥深くへ=とけていく体が地面にすいこまれていくところ


"いつか誰の記憶からも消えて"

忘れられていく


"本当の死が在るべき場所に戻ってくる"

本当の死=忘れられてしまうこと 在るべき場所=死んでもなお さ迷い続ける魂


"一つの希望を落としてしまったよ"

触角がとれてしまった


"あの花の香りも何処かへいってしまった"

触角が無くなったため、何も感じないから


"未知のアトラクションは"

生きているということ


"命の灯火もふっと吹かれて消えていく"

殺される


"悪魔は私を選び"

悪魔=自分を殺した者


"まだアトラクションは残っている"

まだ息絶えてはいない


"乗ってみたい 感じてみたい"

もう一度生きたい


"そう思っても結局変わらない鏡の迷路"

そう願っても結局変わらない、同じことの繰り返しで迷ってしまう


"静かに幕を下ろして"

息絶えて


"上映は終了した"

自分の人生が終わりを告げた

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