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暁の色筆 (中編)

次の日

現時刻15:35


俺はいつも通り美術室に入った

昨日の事を謝らなければ

『お、筆軌丁度よかった』

机に座っている女性が俺に声をかけてきた

銀色の髪を後ろに束ねていて

真紅の色した眼、白く綺麗な肌

『何の用ですか?真魏楼さん』

色宮 真魏楼(しきみやまぎろ)さん

彩華の姉であり同時にここの美術部の顧問でもある。

『いやー...彩ちゃん風邪ひいてね本当は私が行くべきなんだけど、彩ちゃんの筆を届けて欲しいのよ〜』

『はぁ....もしかしてまた喧嘩したのですか?』

『喧嘩とか酷い言い方だね〜唯私は彩ちゃんの胸を触っただけだよ?』

『真魏楼さん....程々にしてあげてください』

『はいはい、でも私会議有るから後はよろしくね〜』

真魏楼さんは筆と今日の授業で行ったプリントなどを置いていって美術室から出てしまった....

『仕方ない、届けに行くか』

筆とプリントを鞄の中に入れて美術室の鍵を閉めてから彩華の家に向かった。

『しかしながら、あいつが風邪なんて...レアだな』


同時刻15:35 色宮邸 彩華の部屋

部屋の周りに幻想的な絵の絵画が飾られていて、はぁっと1人の少女が溜息を吐いた。

白いワンピースに黒く長い髪、ラピスラズリの様に青く綺麗な色をした眼、風邪を引いてしまったせいか調子が出ない、色宮彩華は

ベットから身体を起こした。

『しまった....筆を昨日美術室に置いてきてしまった...』

彩華は思い出しただけで頭を抱えてしまった。

『昨日言えなかった...』

私は篤廼に想いを伝えられなかった。

その上、私の絵まで見破るなんて....

『明日謝ろう....そして言うんだ』

そして彼女は寝た。


15:55色宮邸 正門

目的地に着いた俺は正門を見上げていた。

『いつ見てもデカイな....』

色宮家は貴族の家系だ、結構土地を何個も所有している何が言いたいのかって?

....色宮家は大富豪の家で実力者が多い。

だが、少し気まずい何故なら....


時を遡り3年前


俺は芸術家の家庭で育った

いつも通り絵を描いていた。

ある日、一つの広告に興味を持ったそれは、博物館に飾る絵画コンクールだった、当時俺は勉強していても出来てしまっていて成績優秀でいつやっても学年トップ、そのせいで勉学にやる気が無く、唯絵に...芸術に命を賭け集中的に熱く、一番やる気出せるぐらい集中できた。

そして俺は初めてコンクールに応募した時

博物館で久しぶりに会った...幼馴染の色宮彩華に俺は何故か安堵してしまった。


だが事件は結果発表の日の事だった、

俺は彩華のを見て勝てないと思った。

俺が見た限り、何度も重ねた色、その高度の技術、そして幻想的で引き込まれそうで惹かれた。誰もが見て一番絶対と納得が出来る位

『俺の負けだな....』

そう思った時、驚く事が起きた。

『最優秀賞は....筆軌 篤廼』

えっ....?と俺はなった、何故ならおかしいのだ、彼女には勝てないし絶対的に最優秀賞を取れるそれ位は誰が見てもわかるのだ。

そして数日後に知った....博物館の館長が

審査員に見られる前に彩華の作品を燃やしていたのだ、それを知った俺は激怒した。

俺は館長を殴り、自分の絵を自分で燃やし、

それ以降俺は絵を描くのを封印した。


『仕方ない、入るか』

俺は一歩足を踏み込んだ。



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