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最終章
<○月×日 晴れ>
僕は今、どうしてこんなことになってしまったかを考えていた。
僕には最初からこんなことに巻き込まれる予定なんてなかった。
いや、どんな人間にもないだろう。突然、こんな混沌に引きずり込まれる予定など。
僕はただ普通に生きていたかっただけなのに。
普通に朝起きて。
普通にご飯を食べて。
普通に母さんと話し。
普通に学校へ行く。
そこでは普通に仲の良い友達と。
普通に楽しく笑いあって。
そんな普通の生き方を。
僕はただ望んでいた。
それはそんなに贅沢な願いだろうか。
それはそんなに傲慢な願いだろうか。
そんな小さな幸せを望むことは。
そんな小さな幸せは。
ある日、どうしようもないほど遠いものとなった。
決して、手が届かないものに。
二度と、戻らないものに。
でも、僕は取り戻そうとした。
必死に手を伸ばし。必死に手繰り寄せ。
あがいて、あがいて、あがいて。
それでも届かない幸せを。
僕は。




