4話 本日は晴れ、ところによりリフォーム
昨日の襲撃で部屋の中が絶賛フォーム中だ。
壁は吹き飛び、天井は星空と直結。
カーテンは風に舞い、もはや“インテリア”というより“拠点制圧の旗”だ。
でも、これからの季節、暑くなることを考えると――
風通しがよくなったと前向きに考えることにした。
自然の風が通り抜けるリビング。エコ。サステナブル。虫は多め。
これが冬だったら、目も当てられない。
凍えながら「暖房費が浮いたわね」なんて言えるほど、ぼくは強くない。
「トモちゃ〜ん、朝ごはんできたわよ〜!今日は風が気持ちいいわねぇ!」
母さんは、壁のなくなったリビングで、いつも通り味噌汁をよそっていた。
その背後では、カラスが冷蔵庫の中を物色している。
「いやいやいや、母さん、壁ないから!冷蔵庫、外気にさらされてるから!」
「いいじゃない、オープンキッチンって流行ってるんでしょ?
それに、冷蔵庫の中身も“自然と断捨離”されて、エコよエコ!」
「カラスに断捨離されてるのはうちだけだよ…!」
母さんは、吹き飛んだ壁の破片を拾いながら言った。
「でもまぁ、昨日の襲撃でこの程度で済んでよかったわよね。
お隣の佐藤さんちなんて、屋根ごと持ってかれたんだから」
「いや、比較対象がもうおかしいって…」
「それにね、これを機に模様替えしようと思って。
ほら、壁がないなら、いっそ全部取っ払って“スケルトンハウス”にしちゃおうかしら!」
「それ、ただの廃墟だから!!」
「ふふっ、じゃあ“アーバン・ルインズ・スタイル”ってことで。
町内会のインテリアコンテスト、今年は優勝ね」




