表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/20

17話 三者面談

 三者面談の日。ぼくは朝から胃が痛かった。


「母さん、お願いだから今日は普通にしててよ。銃とか持ってこないでよ?」

「なによ、信用ないわねぇ。今日はちゃんと“教育的配慮”で行くから安心なさい」


 その“教育的配慮”って言葉が一番信用ならないんだけど。


 そして午後、教室のドアが開いた瞬間、担任の先生が凍りついた。


「……あの、保護者の方ですか?」

「はい、トモの母です。今日はよろしくお願いしますね。あ、これお土産のパイナップルです」

「……スモークグレネードですよね……」


 母さんはにっこり笑って、先生の机の上に“お土産”を置いた。もちろんピンの抜けてないやつだけど、先生の顔色はすでに真っ青。


「トモくんはですね、いざという時に決断が出来ないと言うか……」

「なるほど。決断が――」


 母さんは静かにうなずくと、カバンの中から何かを取り出した。それは、ダイナマイトの束とタイマー付きの起爆装置。

 赤い数字が、ピッ、ピッ、と不穏なリズムで点滅している。


「さあトモちゃん、これは“いざという時の決断力”を養うシミュレーションよ」

「……は?」

「世間は甘くないの。将来、どんな状況でも冷静に“赤か青か”を選べる判断力が必要なのよ」


 母さんはにっこり笑いながら、コードの束をぼくの前に差し出した。

 赤と青、どちらかを切れば止まり、もう一方なら――たぶん、教室が吹き飛ぶ。


「さあ、どっちを切る?」


 先生は完全にフリーズしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ