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11話 半額シール

 夕方4時55分。

 スーパーの空気はピンと張り詰め、まるで戦場だった。

 あと5分、出遅れた者は、敗者となる。


「フライ定食弁当か、幕内が買えたらいいなあ、カット野菜は…今日が賞味期限のやつで十分ね」

「まぁ、大澤さんの奥様もお買い物?」


  声がしたので振り向くとそこには隣の家の西園寺さんが立っていた。


「ええ、今夜のお夕飯の材料を…」

「あら?あらあら?今夜は出来合いのお弁当ですか?しかも賞味期限切れの…」


 その目は明らかに”お弁当で済まそうなんて手抜きだわね”と言いたげだった。


 でも西園寺さんも大変よね。旦那さん、まだ入院中だし。

 と言うのも、この前の騒動の流れ弾に当たってしまったのだ。

 あの時はお隣さんに悪い事をしたわ。


 私の買い物カゴを覗き込んだ西園寺さんが、鼻で笑うように言った。


「まあまあ、トモちゃんも育ちざかりなのに可哀想に…」


「いえ、トモちゃんのご飯は、新鮮な採れたて食材を厳選して作ってます。これは、うちの主人の夕食のです」


 私の言葉に西園寺さんは一瞬、目を見開いてから、ぎこちなく笑って「そっ、そうですか」とだけ言って去っていった。

 しっかり言っておかないと、トモちゃんのご飯を手抜きしてるなんて思われたら困りますからね。

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