表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/61

葉子と翔太36ークリスマス

 十二月。

 受験の日が、だんだん近づいてきた。


 冬休み初日、塾の自習室。

 自習室には、私と翔太とイズミくんの三人だけだ。


「なぁ、おれら、勉強してばっかだな。クリスマスくらい、ケーキ食ってゲームして過ごそうぜ」


 イズミくんが頬杖をつきながら言った。


「家帰ってからすれば良いだろ」


「どうせなら友達呼んでクリスマス会とかしたい。女子も呼んでさー。」


「当日に言うなよ。無理だろ」


 そういえば今日はクリスマスだ。今年はクリスマスもお正月も自粛する事になりそうだと思っていたので、忘れていた。


「誰かさんはいいよな、今日も女子と一緒に来たし。」


 言われてドキリとする。約束していたわけじゃない。でも駅で偶然会って、そのまま一緒に来た。


「たまたま一緒になっただけだって」


 翔太は特に気にしてなさそうだ。


「あーあ、今年は勉強の冬か。明日からは冬期講習だし。正月は合宿だし。学校の宿題、マジでやりたくねー……」


 確かに、この冬は勉強の予定がギッシリだ。でも、成績がギリギリで焦っているので、勉強していた方がマシかもしれない。

 一応、桜葉女子の過去問を持ってきたが、難し過ぎて全然身が入らないので、ひたすら社会の暗記に取り組んでいる。

 こんな調子で大丈夫かな。やっぱり、目標が高過ぎたかもしれない。


 ーー《大丈夫、着実に積み上がっていますよ。カリキュラム通りに進めましょう》

 画面の中のノアは、そう言ってくれるけれど。不安はなかなか消えてくれない。


 明日からは冬期講習、そして大晦日からは地獄の(とイズミくんが言っていた)合同合宿だ。

 窓の外は暗く、遠くでクリスマスソングが聞こえる気がした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ